7月「芒種」のころに「食べるとよい4つのもの」って?まさか、その組み合わせとは【田野岡メソッド・二十四節気のかんたん養生】
こんにちは、再春館製薬所の田野岡亮太です。 私は研究開発部に属し、さまざまな商品に携わってきました。その過程で、たとえば漢方原料が土地土地で少しずつ性質を変えること、四季のうちでも変わることを知り、やがて人間の心身そのものが気候風土に大きく影響を受けていることに深い興味を持つようになりました。中医学を学び、国際薬膳調理師の資格も獲得、いまもまた新たな活動を続けています。 1年に二十四めぐる「節気」のありさまと養生について、隔週でここ熊本からメッセージをお送りします。 【田野岡メソッド/二十四節気のかんたん養生】6月編
梅雨の湿気に当てられて弱る「脾」。どう助けてあげればいいのか?
夏真っ盛りのひとつ手前のこの時期、やっぱり脾は悩んでいます。暑い夏にはエネルギーが必要、エネルギーを生むのは脾の機能なので、本来夏が近づくと元気に働きたい。でも、湿気があるせいで働けないのです。 そんな、湿気で弱り気味の脾をどう助けてあげればいいかというと、まずは油を使わないこと。蒸し物がこの時期のおすすめなのです。 前回はとうもろこしのひげの話をしましたが、とうもろこしの実を使ったシュウマイもこの時期のおすすめのひとつ。しそ、しょうが、梅の実、とうもろこし、トマトなどがこの時期のおすすめです。
梅雨の時期の「包まないシュウマイ」、その秘伝の4つの材料とは?
しそには身体の表についた邪気を払い除く効能があります。しょうがも同様に身体の表面の邪気を払って発散する働きがあります。どういうことかというと、梅雨の時期に体表にまとわりついてベタベタする湿気を吹き飛ばしてくれるのが、しそとしょうがなのです。 シュウマイの種は水を切ったお豆腐と赤身の豚ひき肉。梅の実を刻み、ペースト状にして、しそ、しょうが、トマト、外したとうもろこしの実ともに練り込みます。 このシュウマイは包まず、刻んだ皮を種の周囲につけ、蒸して完成。とっても手軽です。口に運ぶとまずしそとしょうがの香気が漂い、続いて甘酸っぱい梅が舌に乗ります。やがてとうもろこしの甘みも感じる、調味料のいらないシュウマイです。 この時のごはんは“はとむぎご飯”にしました。白米:はとむぎ=1:0.5(白米の分量の半分のはとむぎ)をご用意ください。はとむぎを一晩水に漬けておき、それを白米に混ぜて炊飯スタートで作れます! はとむぎはトウモロコシの近縁植物ではあるのですが、水辺などを好んで成長するところが独特です。水田の転作作物にされるぐらいはとむぎは水をうまく処理する性質があるので、身体の中の水のめぐりに働きかけてくれるのかもですね。 このように、身体の中も湿気で満ちてしまう梅雨時ですが、「身体の中の湿をめぐらせる」「身体の表面の湿気を発散する」に気遣ってみましょう。 ほかにおすすめの素材は、まず、みょうが! おなかを温めながら水の滞りを良くしてくれます。まさに、梅雨時の身体にうれしい“温風ドライヤー”の働きです。さらに、気のめぐりも良くしてくれます。おススメです! ちょっとストレスぎみの方は、しそをバジルにかえるのもありですね。バジルは気のめぐりに働きかけながら、肝の機能の滞りを良くしてくれます。