【パワーSUV対決】シュトゥットガルト対ミュンヘン 500馬力超のポルシェ カイエンとBMW X5の一騎打ち 果たしてその勝者は?
ポルシェは本当に儲けている
BMWは伝統的にセラミックブレーキを採用していないため、コスト的には非常に有利である。フロント440mm、リア410mmのブレーキディスクのおかげで、ポルシェのレジは9,000ユーロ(約150万円)近く高くなる。さらに、ポルシェトルクベクタリングプラス(1,488ユーロ=約25万円)、ポルシェダイナミックシャシーコントロール(3,272ユーロ=約55万円)、リアアクスルステアリング(1,702ユーロ=約28万円)などのサスペンションエキストラに6,462ユーロ(約109万円)が加算される。
これに、22インチのエクスクルーシブホイールにポルシェの名を冠したピレリP-Zeroタイヤ、シートとエグゾーストシステムにスポーティなトリムが加わる。これにより、価格は141,743ユーロ(約2,380万円)に跳ね上がる。ポルシェは価格だけで5点減点されている。これを補うには、縦方向と横方向のダイナミクスを向上させなければならない。
縦方向のダイナミクスではBMWがポルシェを上回る
次に、絵のように美しいローテンブルクオプデアタウバーにあるお気に入りのテスト飛行場に向かう。滑走路が短いため、ここでは時速200kmまでしか計測できないが、異なるタイヤを適格に見るには十分だ。そして、ここではそれが顕著だ:ポルシェの追加電動パワーは、停止状態から顕著に役立つ。80km/hまでは、6気筒しかないにもかかわらず、BMWのV8エンジンに簡単に追いつくことができる。
V6の肺活量が不足し、顕著に減速するのはこの速度以上である。100km/hでのコンマ6秒差は、さらに60km/hを超えると1秒差になる。BMWはまた、強大なトルクによる牽引力の点でも高い評価を得ている。「カイエン S E-ハイブリッド」が「X5」に追いつけるのは、内燃エンジンの回転数が下がり、Eブーストが本領を発揮するハイギア時だけだ。
一方、カーボンセラミック製ブレーキディスクを搭載するポルシェは、マイナス加速の領域でわずかに有利だ。BMWが穴の開いていないスチール製ディスクでこれほど接近している理由は他に説明がつかない。冷間時にはポルシェが1.6メートルのリードを保っているが、システムが温まると、GPS計測でその差は30cmに縮まる。200km/hでも、わずか1メートル以内に収まっている。