くつろぎの温泉三昧、文豪も愛した湯と文化財の宿 静岡県・修善寺温泉「新井旅館」
池のコイに餌をあげて朝風呂へ
「あ、カワセミ」。池を眺めるせり出した欄干にカワセミがとまっていました。通るたびに寄ってきてくれる可愛いコイたちに餌をあげて、朝の温泉へ。 空いていれば無料で何度でも入れる貸し切り風呂「翡翠(ひすい)」は、芥川龍之介お気に入りで、ガラス窓に池のコイが寄ってくる様子が実に楽しかった、と家族へあてた書簡に自筆のイラスト入りで書いているそうです。 朝の光がタイルにあたって湯が翡翠色にゆらめいて見えます。貸し切り風呂を独占して、ひとりの贅沢(ぜいたく)を満喫。温泉三昧のひとり旅は、本当に腰の帯を忘れてしまいそうな、脱力できる時間でした。 ■「楽しいひとり温泉」ポイント 1.宿の中で温泉めぐり 2.登録有形文化財の空間 3.修善寺温泉の風景とことん湯めぐり 【取材協力】 ■静岡県・修善寺温泉「新井旅館」 https://arairyokan.net/ (文・写真 石井宏子 / 朝日新聞デジタル「&Travel」)
朝日新聞社