耳かき専門店に目の不自由な人が来店。新人漫画賞に落選し気落ちするなか、接客に四苦八苦【漫画家インタビュー】
耳かき専門店での勤務経験を基にしたオリジナル漫画をSNSで発信する森民つかさ(@uouououoza1)さん。自己否定という“沼”に浸かってしまっている漫画家志望の主人公が耳かき専門店で働き始め、さまざまな想いを抱える客たちとの出会いを通じ、強すぎる自己否定感と向き合っていく姿を温かいタッチで描く。耳かき専門店の知られざる裏側とは。著者の森民さんに、第5話についてお話をうかがった。 【漫画】『耳かき専門店で働いて自己否定“沼”から抜け出す話』を読む
アルバイトをしながら漫画家を目指す主人公だが、どらもうまくいかない日々。自己否定の“沼”に浸かりながらも、「耳かき専門店」で働き始める。応募した新人漫画賞に落選し気落ちしている中、全盲の男性を担当することに。自身のことをあっけらかんと話す男性に主人公は……。
自分の気持ちが落ちているときほど、他愛のないおしゃべりが気分転換に
――新人漫画賞にもれてしまった描写からスタートしていますが、落ち込んでいるときの接客は難しいと想います。どう対処されていたのか、当時の心境を聞かせてください。 最初の頃は、自分が落ちているときは、あまりうまく会話できないことも多かったです。対処法は特にないのですが、接客に慣れてきたら、逆に落ち込んでいるときほど、お客さんとの他愛のないおしゃべりが気分転換になったりしていましたね。 ――このお話は初めて続きものになっていますが、このタイミングで連作構成にした狙いや意図を教えてください。 私は短いエピソードを描くのがあまり得意ではなく、この話もしっかりとボリュームを出して描きたい欲が出てしまった結果、2話に分けて描かせてもらいました。 ――お客さんとのコミュニケーションが本作の醍醐味の一つだと思いますが、ご自身がお客さん側になった場合、どんなことを話しますか? 自分の場合は性格的に、初対面ではプライベートなことはあまりしゃべれないかもしれません(笑)。例えば、好きな漫画の話とかをする感じですかね。ただ、何度も通ううちに慣れてくると、お悩み相談とか結構いろいろ話しちゃうと思います。 やる気はあれど、自己否定感で苦労する自分との向き合い方を実体験ベースに描いた『耳かき専門店で働いて自己否定“沼”から抜け出す話』。森民さんの耳かき専門店での奮闘ぶりと発見の日々をご覧いただきたい。