「レシピにアレンジを加えることが大事」 モデル・亜希さんが教える“自分の味”を作り出すコツ
小竹:フレンチドレッシングを使ったチキンのレシピをテレビで観たのですが、あれはどういった感じで浮かんだのですか? 亜希:あの番組はおかげさまで14~5回くらいやっていて、最近では月2回のレギュラーコーナーになりました。ということは、毎日どこかにアンテナを張っていなきゃいけないのですが、忙しいと買い物をする時間が少ないので、お題を振られたらまずは自分の冷蔵庫を開けるんです。そして、日の目を浴びていないものを探します。 小竹:あのレシピの場合はフレンチドレッシングですね。 亜希:そう。フレンチドレッシングは酸っぱすぎて嫌だと言われて、冷蔵庫の奥に行っていました。それを見つけ出して「これは使えるな!」というところからの発想です。だから、まずは自分の冷蔵庫を開けて人気がないものを出してくる。 小竹:これまでの日常の引き出しを活用しているのですね。 亜希:それがリアルだと思うんです。乾物とかお菓子ももう輪ゴムで閉じていて、そろそろ賞味期限も近いようなものを探し出す。そういう部分で本当にリアルを求めていきたいと思ったので、そこからの発想が今は多いです。 小竹:亜希さんのYouTubeを見ていたら、レシピの分量を紹介するときに、映像で言っていることとテキストの内容が違っていることもあって…(笑)。 亜希:そこは本当にすみません(笑)。私の中で料理はスピードが大事なんです。自分のタイミングで調味料を入れたいし、自分のタイミングでひっくり返したい。「今から入れますね」と言って、ゆっくりとやっている時間が私にはないんです。 小竹:うんうん。 亜希:現場では絶対においしいままで食べてもらいたい。テレビ用とか雑誌用だから味をつけないみたいなことはしたくなくて、私は全て味をつけて、おいしいと思って提供できる状況を作っているので、計量スプーンでやっている時間が本当にないんです。 小竹:私もレシピがない状態で料理をするのが本当は一番楽しいと思っています。だから、全て「適量」にしたらどうかと思うこともあります。 亜希:でも、それだとやっぱり作れないですよ。だから、私はクックパッドのレシピとか世の中に出ているレシピは、一応軸として支えで置きます。これにいかに自分でアレンジできるかがポイントだと思うんです。自分の家の味を堂々と出せるのが家庭の味だと思うので。 小竹:そうですね。 亜希:私はクックパッドのレシピももちろん見ますけど、それに2~3品足します。ベースがあって、そこに肉付けするのが一番おいしいものが作れる気がするから、クックパッドは神様だと思っています(笑)。 小竹:だから、著書がベースで動画は亜希さんなりのアレンジがあるという感じですよね? 亜希:そうですそうです(笑)。だから、私の周りにいる人は本当に疲れているだろうなって、やっとわかるようになりました。全て撮影した後で見返して、ここで何杯入れたなとかってやっているのでね…。