72種類の拷問 10万人が“行方不明” シリア「絶滅収容所」の生存者を独自取材 証言から浮かび上がった残虐な拷問の実態【news23】
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「絶滅収容所」との異名を持つシリアのセイドナヤ政治犯刑務所。アサド政権崩壊後、多くの収容者が解放されましたが、この場所で“行方不明”となっている10万人の市民のほとんどは、命を落としている可能性が高いとされています。私たちは、4年前から複数の生存者を独自取材。証言から浮かび上がった残虐な拷問の実態とは… 【写真で見る】72種類の拷問 証言から浮かび上がった残虐な実態 ■生存者が語る「残虐な拷問」 アサド親子による、半世紀もの独裁政権のもと運営され、実態は闇に包まれていたセイドナヤ政治犯刑務所。その詳細が今、少しずつ明らかになってきています。 人道支援団体「SSJ」山田一竹 代表 「一言で言えば、もう本当に地上の地獄。刑務所というよりは、絶滅収容所です。入った時点で、ある意味死ぬ。拷問した後の遺体が記録されてきた数多くのファイルが存在する」 2013年に亡命したシリア人警察官、コードネーム=シーザーが秘密裏に持ち出したことで、「シーザー・ファイル」と呼ばれるようになった、極秘資料があります。そこには、拷問の末殺害されたとみられる6786人の遺体の写真が含まれていました。 人権団体はこの資料を元に、ある報告書を作成しました。報告書には、アサド政権による残虐な拷問の実態が克明に記されていました。 ■『目はえぐられ…』拷問は72種類 生存者たちの証言 アサド政権下の刑務所で、いったい何が起きていたのか。私たちは4年前から証言を集め始めました。 2022年7月、スペイン・マドリードのアトリエで絵を描く男性。 シリア人アーティストのナジャフさんは2011年、シリアの首都ダマスカスでデモに参加したことで、拘束されました。 投獄された先で待っていたのは、壮絶な拷問でした。 拘束されていた ナジャフさん 「電気ショックによる拷問が行われていた」 家族が全財産を金に換え、看守を買収したことで何とか救出されたナジャフさん。凄惨な記憶をたどりながら、当時の様子を絵に描き起こし、証言活動を続けています。