トランプ大統領の外交ブレーンが警告「台湾有事に備えよ。中国は日本人に、価値観や生き方の変更を迫ってくる」
日本の防衛費増はジョーク
トランプが大統領選挙で勝ったいま、日本の皆さんに伝えたいのは、「これからアジアは激動の舞台になる。一瞬も油断してはならない。日本人は思考を変えなければならない」ということです。 【写真】大胆ショットに全米騒然…トランプ前大統領の「娘の美貌」がヤバすぎる! いまの中国は歴史的な軍事力増強を行っています。2027年は習近平が4期目に入る年で、習氏はそれまでに人民解放軍に台湾攻撃の準備をするよう指示している。 中国と台湾の間に戦争が勃発する可能性は、トランプ政権が誕生しても非常に高いのです。その影響は台湾を越えて、日本にも直接的に及ぶでしょう。もし中国が台湾を占領すれば、日本列島自体とその周辺へ中国の軍事力が展開することを止められません。 中国はおそらく、日本に対する覇権を求めていると私は思います。その結果は日本にとって最悪なものとなるでしょう。自分たちの価値観や生き方、つまり生活様式の変更を中国政府に迫られるからです。 もちろん、日本政府はすでに軍事防衛に取り組み始めていますが、私の見解ではスピードが遅く規模が小さすぎます。「2027年までに防衛費をGDPの2%にする」と言っているようですが、2%くらいではジョークでしかありません。
「拒否戦略」とは何か
すべての日本人に向けてこう警鐘を鳴らすのは、第1次トランプ政権で国防総省国防次官補代理を務めた、エルブリッジ・A・コルビー氏である。 アメリカ政府の重要ポストを歴任し、第2次トランプ政権でも外交ブレーンとして重要な役割を担うと目されている。 近刊『アジア・ファースト 新・アメリカの軍事戦略』(文春新書)は、外交関係者の間で世界を知るための必読書と呼ばれているが、この中でコルビー氏は、アメリカが中国覇権を食い止める唯一の道として、「拒否戦略」を提唱している。 第2次トランプ政権でも採用される可能性が高い「拒否戦略」とは一体どのようなものか、詳しく話を聞いた。
関税では中国を抑止できない
もし台湾に軍事侵攻した場合、中国には150~200%の関税を課すつもりだ―トランプはこの10月、そんな発言をしました。これは彼が関税を交渉のツールに使っている証左です。 中国による台湾侵攻には関税の導入や貿易の断絶で対応すると述べ、軍事力を使う必要はないと語りました。しかし、現実的には関税だけでは中国を抑止する力にはなりません。かの国の野心を抑えるには不十分です。 また、今回のトランプ再選を大きく支えたのは、ご存じのように、イーロン・マスクです。彼は中国とビジネスをしているので、トランプはマスクの存在が、習近平の台湾侵攻を思いとどまらせるのに十分であると思っているようです。しかし、本当にそうでしょうか。