学歴の高い息子がやる仕事ではない…発達障害のわが子を「溺愛する母」に息子が放った「衝撃の一言」
正当に評価されないことが悔しい
エージェントでの就職活動は難しいと悟った息子はその後ハローワーク通いを始めるが、持ち帰る求人は飲食業と介護職ばかりだった。それをマスミさんは気に入らない。面接へ行こうとする息子を必死で止めたという。 「正直、飲食や介護職なんて、学歴の高い息子がやる仕事ではないと思ったんです。子ども時代に算数ドリルをスラスラ解き、地方とはいえ国立大出身ですよ。でも息子から『興味のある分野なので挑戦させてほしい』と言われました。人生で初めて私に反抗したんです。就職できない現実もあって今回は息子の意見を尊重することにしました」 面接で熱意が伝わった結果、介護職の内定を貰うことが出来た。現在も利用者支援員として働いている。 仕事を熱心にこなす息子を誇らしく思う一方、優しい、堅実、勉強が出来る息子を正当な評価をされないことに悔しさを感じているという。 「毎月6万円の家賃を入れてくれていますが、一人暮らしとなると厳しいと思います。30歳を過ぎていますし一人暮らしをしてほしい、欲を言えば結婚も……と思いますが、息子はあまり興味がなさそう。優しい子なのに……」 マスミさんは常に息子を心配している様子だった。「私が死ぬまでに息子の魅力に気付いてくれる素敵な女性と出会ってほしい。このままでは孤独死するかもしれない」と話していた。 息子の特性、第三者からの療育支援など、発達障害を疑う場面は多かったものの、マスミさん自身の判断で進めてきてしまったことで、”歪んだ親子愛”が形成されていった印象を受ける。マスミさんの息子は「優しい人」以外の深い部分はまったく伝わってこない。それはマスミさん自身が息子のある一部分しか見ていなかったのではないかという印象に変わる。 どの親も「我が子はいい子」と思うのは当たり前だが、時には第三者の意見を聞き入れることも大切だ。そして子供の意見を尊重することも重要だ。過度な親の先回りほど害なものはない。 …つづく<40代「セレブ妻」が絶句…息子を「インターナショナルスクール」に入れたら「地獄」が待っていた>でも、子どもを見ずに勉強させた結果、思いがけない末路をたどった母と息子の話を明かします。
吉田 みく(ライター)