寅年前に新しいスマトラトラ来園 名古屋・東山動植物園
名古屋市の東山動植物園に、仙台市の八木山動物公園から新しいスマトラトラ「アオ」が来園し、14日から公開された。来年の寅年を前に勇ましいトラの姿を眺めようと、初日から大勢の市民が訪れた。 【動画】東山動植物園に新しいスマトラトラが来園 喜ぶ親子連れの姿も
繁殖計画の一環で仙台から2歳のオス
スマトラトラはインドネシア・スマトラ島原産の絶滅危惧種(国際自然保護連合のレッドリストでCR=ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い=ランク)。日本国内では動物園など7園で18頭が飼育されている。 東山では16歳のオス「クンデ」と7歳のメス「ダマイ」を飼育していたが、繁殖には至らなかった。日本動物園水族館協会のスマトラトラ繁殖計画に基づき、「ダマイ」は仙台市の八木山動物公園で繁殖に臨むことになり、代わりに八木山から東山へ2歳のオス「アオ」が移ることになった。当面はオス2頭で飼育し、将来的にメスを迎え入れて東山での繁殖を試みる予定。
屋内で貴重な姿「年賀状に使えそう」
13日に初めて名古屋へやって来た「アオ」は、環境に慣れるためしばらくは屋内で飼育される。公開初日となった14日午前は、壁に囲まれた部屋で過ごす時間が多く、ガラス張りの展示室にはなかなか姿を見せなかった。運良く「アオ」を見られた親子連れは「かっこいい」「寝てる姿はかわいい」などと喜んでいた。「クンデ」の姿も合わせて写真に収め、「年賀状に使えそう」と満足気な来園者もいた。 園内では2023年のオープンを目指す「新トラ・オランウータン舎」の建設も進む。完成すれば「アオ」と「クンデ」がそろって引っ越し、より自然に近い環境で迫力ある姿が見られる予定。 同園は中学生以下無料、高校生以上は一般500円。開園時間は午前9時から午後4時50分、月曜休園、年内の営業は28日まで。 (関口威人/nameken)