なぜ新型コロナ感染拡大の大阪と札幌でサッカーの日本代表戦が実施されるのか?
変異株を含めた新型コロナウイルス感染の猛威が、日本国内で依然として収まらない状況下で、19日間で5試合を戦う日本代表の新たなスケジュールが確定した。 日本サッカー協会(JFA)は13日、新型コロナウイルス禍で延期が続いていたカタールワールドカップ・アジア2次予選の残り6試合を、日本で集中開催すると発表した。 5戦全勝でグループFの首位に立つ日本は、今月28日にフクダ電子アリーナで行われるミャンマー代表戦を皮切りに、6月7日にタジキスタン代表、同15日にはキルギス代表と、ともにパナソニックスタジアム吹田で戦い、2次予選の全日程を終える。 さらにモンゴル代表を含めた、日本を除いた4チームが絡む残りの3カードも6月7、11、15日にいずれもヤンマースタジアム長居で開催。日本は2次予選に加えて3日にジャマイカ代表(札幌ドーム)、11日にはドラガン・ストイコビッチ新監督が就任したセルビア代表(ノエビアスタジアム神戸)との国際親善試合に臨むことも決まった。 9月の国際Aマッチデーからアジア最終予選をスタートさせるプランを描くアジアサッカー連盟(AFC)は、何度も延期を余儀なくされてきた2次予選を来たる6月15日までにすべて終了させてほしいと、加盟各国にかねてから通達していた。 しかし、アジア地域全体で新型コロナウイルス感染がいっこうに終息せず、一方ではデッドラインも迫ってきた。緊急を要する状況下で、グループFの場合は残る3試合をすべてホームで戦う予定だった日本での集中開催がベストだと判断されたようだ。 新型コロナウイルス禍にクーデターによる政情不安も加わり、3月25日に日産スタジアムで対戦する予定が延期されたミャンマーとまず今月28日に対戦する。会場は3月にモンゴル戦が実施されたフクダ電子アリーナへ変更され、千葉市に適用されているまん延防止等重点措置が今月末まで延長された状況を鑑みて無観客での開催が決まった。 残る2次予選の5試合とセルビア戦は、いずれも現時点で今月末まで緊急事態宣言が延長され、深刻な医療崩壊に陥っていると報じられている大阪府と兵庫県での開催となる。予断を許さない状況にあると言っていい関西圏で、なぜ開催される運びとなったのか。