日本最大級のこども園 共働き世帯が多い地域で「幼稚園枠の希望者約3倍」渋渋・渋幕の学校法人が手がけた園の人気の理由
石井正子施設長:おっしゃる通りです。待機児童もだいぶ減っていて保育園も入りやすくはなっているのですが、保育園の場合、どの園に通うことになるかは区が割り振るため、働いている方や就業予定の方も幼稚園機能の枠で応募をして、第一希望の園に入れたいという意向もあると思います。 幼稚園機能枠で入園希望のご家族には、お子様の様子を集団行動で見させていただき、親子面接を行いました。みなさんを受け入れたい気持ちは山々ですが、定員があるので、入園者を決める際は非常に悩みました。
■広大な敷地に園庭は3つ ── 園の特色について教えてください。 木村英美園長:渋谷教育学園の「自調自考」という理念を実践させていていくために、子どもたちが自分のしたいことに集中できるよう、遊びや経験を通して可能性を拓いていくことを最大限保証したいと思っています。区民センターや図書館などが入る施設に開園し、敷地面積も広く園庭は各階ごとに設置されていて、全部で3か所あります。都心では、まだまだ園庭がなく、近くの公園などで代用している保育園も多いなかで、大変充実した設備だと思います。
英語教育や体操、スイミングなどを専任講師にご指導いただく側面を魅力に感じてくださる方も多く、特色のひとつでもあるのですが、園活動の中身そのものは他の幼稚園とそれほど変わらないと思います。 ── 渋谷教育学園は、運営する学校からハーバード大学などに進学する生徒を多数輩出している進学校として知られていますが、幼児期から先進的なプログラムを取り入れて、特殊な能力を身につけさせようとするわけではないんですね。
木村英美園長:幼児期にふさわしい環境で、この時期だけに限られる体験を大切にすることが、将来的に自分で好きなことを見つけられる力につながるという考えが基本としてあります。 保護者の皆様には、「お子さんを育て急がないでほしい」と伝えていますが、あえて一つひとつ手間暇かけて作り上げていくプロセスを楽しんで体験してほしいと思っています。成長にはその子のペースがありますので、一人ひとりの足並みに合わせて成長を応援してあげたいと思っています。