コロナ分科会の尾身会長が会見(全文3)みんなが納得できるぎりぎりの線
ピュアなサイエンスとは違う側面がある
単にこれ、また、前から言っているようにピュアなサイエンスじゃないですから。実験して試験管を振るというようなピュアなサイエンスとは違う側面がありますからね。人々がどう理解しているか、共感しているか。政府がこれ、やる気になってもらわなきゃ。反対の人ばっかり多いときにこれ言ってもなかなか。そういうところも考えてみると、この辺のタイミングで。きのうはアドバイザリーボードもあったし、アドバイザリーボードのあとのほうがというのと。それ当然ですよね、今までの経過。 そういうようなことで、早ければ早くって、早けりゃ、じゃあいつだっていうこともあるし、これは絶対今日じゃなきゃいけないということはないし、そういう全体的な判断で。だけどどんどん遅れて8月の30日の緊急事態宣言の今の期限が切れているときにやってもしょうがないですよね。2週間っていう幅がないと意味がないですよね。だからこれが私はぎりぎりの、最後、これ以上遅れるとほとんど意味がないんじゃないかと思って今日、政府がもうそれでよろしいんじゃないかとゴーサインが出たという感じですかね。いいですか。 司会:ありがとうございます。それでは2列目、一番左側の列の方お願いします。
デパ地下のどこに危険性があるのか
テレビ東京:テレビ東京の【小野 01:00:12】と申します。この人流抑制のために、デパ地下を明示的に示した理由をお聞かせください。これはデパ地下の持つ立地なのか、使われる利用形態なのか、もしくは駅の近くにあるとかそういったことが問題なのか。どういった点で、さまざまある中で、デパ地下、今までは生活必需品ということで地下は開いてもいいというふうな意識も、市民の中にも事業者の中にもあったと思うんですが、今回デパ地下をあえて盛り込んだその理由、どこに危険性があるのかを教えていただければと思います。 尾身:これはやっぱり一般の市民の人の、これは皆さん、これは非常に、この問題は多面的に、複合的に考える必要があると思いますね。皆さん前回、百貨店を休業要請する時期があったのは覚えてますね、前回ね。そのときの根拠としては、必ずしもデパートでクラスターが起きている、大きなクラスターが起きているわけではないけども、いわゆる人が外に出るという人流を、行く場所が、言ってみれば環境づくりですよね。人流を抑えるための環境づくりという側面が主にあったと思います、前回は。 今回は、1つは、2つ側面があって、これはコロナ、デルタ株の影響だと思いますけど、やっぱり感染力が強くなって、以前は全ての感染をわれわれは、今の日本のサーベイランスのシステムっていうのは全てのいわゆる感染ですよね。無症状からのを引っ掛けるわけには、それは無理、やってないわけですよね。しかし報告された、実際に感染がデパートというような、あるいはそういう混雑した場所で今起きてるということは、これははっきりしてきて、しかも理由があるわけですね。これは偶然じゃなくて。そこにはある時間帯に非常に混む、しかも大きな人数が行く。で、おそらくショッピングセンター、そういうところは電車の中とは違っておしゃべりしますよね、当然。買いたいって言って、売り場の人も買ってくださいよっていうようなことを、活気があるわけですよね。中にはマスクを外すこともある。非常に、特に都心のデパートの地下っていうのは、いわゆるショッピングの時間というんですかね。かなり混んでますよね。こういうところで起きた、しかもそういう、それには理屈があるということですよね。