横浜と湘南を1本の道路で結ぶ「横浜藤沢線」、半世紀経っても全線開通しないのはなぜ? 【いま気になる道路計画】
横浜市から藤沢市を結ぶ都市計画道路「横浜藤沢線」。計画決定から半世紀以上が過ぎているのに、全線開通の目途は立っていない。渋滞緩和やアクセス向上に貢献するはずのこの路線が、いまだ完成しない理由とは? 【画像】半世紀たってもできない「横浜藤沢線」はこんなルート!
横浜と湘南を結ぶ「横浜藤沢線」とは
都市計画道路「横浜藤沢線」は、横浜市港南区(上永谷駅付近)の環状2号線を起点とし、藤沢市鵠沼海岸(片瀬江ノ島駅付近)の国道134号までを結ぶ、延長約14.3kmの幹線道路だ。 この「横浜藤沢線」は、今から67年前の1957年(昭和32年)に都市計画決定した。しかし、半世紀もの事業期間で完成したのは起点側の約1.2km(ただし暫定開通済)と鎌倉市と藤沢市をまたぐ約3.3kmの約4.5kmだけ。横浜市と藤沢市の南側の区間に至っては、着工にすら至っていない。 ここで、起点の横浜市から終点の藤沢市までの順に、事業の進捗を整理しよう。 まずは横浜市内。起点側の港南区丸山台一丁目~丸山台四丁目の約1.2kmは暫定開通済み。片側1車線で運用しており、中央部は緑地となっている。 その先の上永谷地区(同丸山台四丁目~同上永谷町)と上永谷舞岡地区(同上永谷町~戸塚区舞岡町)、未整備区間を挟み、田谷小雀地区(栄区長尾台町~戸塚区小雀町)は事業中だ。 次に鎌倉市内と藤沢市内。横浜市と鎌倉市の市境にあたる関谷工区は事業中。その先の鎌倉市から藤沢市をまたぐ県道402号(阿久和鎌倉線)から県道32号(藤沢鎌倉線)までの区間は、県道312号(田谷藤沢線)のバイパスとして開通済みだ。しかし、終点側は、県道32号(藤沢鎌倉線)から国道467号までの川名工区と国道467号から国道134号までの片瀬工区が未整備となっている。 そのため、県道32号(藤沢鎌倉線)の「川名交差点」は、終点の江の島に向けて延伸することを見越して、高架の本線部を少し延ばしたかたちにしてある。 「横浜藤沢線」は開通しているところも事業中のところもある。とはいえ、計画決定から半世紀以上が過ぎたのに、これほど遅々として計画が進まないことなどあるのだろうか。