物価高騰の中、上手にお金を使いたいなら「健康コスパ」の視点で賢く食品選びをしよう!
物価の上昇で、あらゆるものが高くなったと実感するこの頃。なかでも食品で値上がりしたものも多く、スーパーで買い物をするときに驚いてしまうことも。そんな中でせっかくお金を使うのであれば、賢く食材を選びたいもの。今回は、管理栄養士の浅野まみこさんに、コスパやタイパの次に意識したい食品選びの新基準となる「健康コスパ」について教えていただいた。
◆食品選びの新基準「健康コスパ」とは?
コロナ禍以降、健康への意識が高まり、「食」と「健康」にお金をかけたいと考える人が増えている。みなさんも、食物の持つ栄養や免疫力にどのように関係しているかなどを意識して、食品を買ったことがあるのではないだろうか。 食材選びは安いことも一つの要素ではあるが、健康を意識した視点が大切だと言える。そこで、健康を軸にしてコストパフォーマンスを見ていく指標である「健康コスパ」を提唱している浅野先生に、おなじみの食材を健康コスパで分析していただいた。
◆おなじみの食材を「健康コスパ」の視点で選ぶなら?
スーパーに行くとよく買う食材について、より健康によく価格や味などのバランスがとれているものはどちらなのだろうか? 「健康コスパ」をはじめとする「コスパ」「タイパ」「食品特製」について、それぞれの商品を比較した結果を見てみよう。 【1】健康コスパ 食品にどのような栄養素がどれくらい含まれており、得られる価値やメリットがどれくらいあるのかを基準にした指標。 【2】コスパ 費用対効果がどれくらいあるのかを考慮した指標。 【3】タイパ その食品を手に入れやすいかや、調理などでアレンジしやすいかどうかを表す指標。 【4】食品特性 食品独自の味や状態、歯ごたえといった特徴を考慮した指標。
●ヨーグルト【乳酸菌入りvsビフィズス菌入り】 どちらもほぼ同じ価格帯で販売されているが、乳酸菌ヨーグルトの方が若干高い場合がある。また、手に入れやすさとしては、ビフィズス菌入りヨーグルトはコンビニなどにない場合も。味わいは酸味を比較すると、乳酸菌入りのヨーグルトよりビフィズス菌入りの方が酸味が抑えられ、まろやかに感じるものが多いのが特徴だそう。 「乳酸菌、ビフィズス菌ともに整腸作用が期待できますが、乳酸菌は乳酸を作り出して主に小腸で働きます。それに対して、ビフィズス菌は乳酸だけでなく短鎖脂肪酸の1つである酢酸を作り出し、主に大腸で働きます。短鎖脂肪酸は大腸のぜん動運動を活発にし、脂肪の蓄積の抑制や肥満・糖尿病の予防効果が期待できるほか、免疫機能にも関与しているとされ、乳酸菌にはない働きがあります」(浅野先生) そのため、ビフィズス菌ヨーグルトの方が、健康コスパが高いと言えるのだそう。