【最終予選「前半戦6試合」徹底総括】森保ジャパンが"完全体"へ進化するために必要なこと
最終予選6試合を終え、5勝1分け、勝ち点16でグループCの首位を独走する森保ジャパン。次節、3試合を残して突破が決まれば、日本代表史上最速の快挙となるが、それはあくまで通過点に過ぎない。W杯優勝を掲げるならば、まだまだ進化しなければならない――。 【写真】最終予選で評価を上げた選手は? ■最終予選で評価を上げたのは? 北中米W杯アジア最終予選グループCで2位オーストラリアに勝ち点9差をつけ、首位をひた走る森保ジャパン。来年3月に控える次節バーレーン戦で早くも突破が決まる無双状態だが、識者はどう見ているのか? 最終予選6試合の戦いぶりについて、「90点」と評するのはスポーツニッポンの垣内一之記者だ。 「全勝なら100点でした。"攻撃的3バック"がハマり、相手が研究してきても試合の中で修正できています。アジアで実力が抜きんでているのは間違いありません」 一方、スポーツライターのミムラユウスケ氏は「80点」をつける。 「ベスト8で敗退したアジア杯の教訓をピッチ内外で生かしています。攻撃的3バックの採用、長友佑都(FC東京)の代表復帰、長谷部誠のコーチ抜擢など、アジア杯からの変化が結果につながりました。個人的には、予選突破が確実になる前にもっとターンオーバーしてほしかったです」 ターンオーバーとは試合ごとに先発メンバーを大きく入れ替えること。ミムラ氏が指摘するとおり、森保ジャパンは第6節の中国戦以外、先発メンバーをほぼ固定してここまで戦ってきた。 「菅原由勢(ゆきなり/サウサンプトン)や鈴木彩艶(ざいおん/パルマ)にとってはアジア杯がA代表での国際大会初舞台でしたが、明らかに本来の力を出せていませんでした。 W杯本大会も見据えると、ひとりでも多くの選手に重圧のかかる試合を経験させるべきですし、強烈なプレッシャーを感じる状況で誰が実力を発揮できるのか見極めるべきです。 最終予選序盤で先発メンバーを固めたことについて物足りなさを感じるので、採点としては20点減点としました」(ミムラ氏)