【最終予選「前半戦6試合」徹底総括】森保ジャパンが"完全体"へ進化するために必要なこと
伊東純也(スタッド・ランス)、三笘薫(ブライトン)らタレントぞろいの両サイドはうまく機能しているのか? 「日本代表はサイドにいい選手が多く、外から勝負しようとしすぎで、中央からの崩しや組み立てが少ない。直接フリーキックを狙える位置でファウルを受ける機会も極端に少ないです。 中、外、中、外とバランス良く攻撃できれば、三笘ももっと仕掛ける場面が増えてくるはず」(垣内氏) 鎌田や久保建英(たけふさ/レアル・ソシエダ)、南野拓実(モナコ)らが候補となる2シャドーはどの組み合わせが最適か? 「1トップの裏に抜け出す能力なら、南野が適任。鎌田は自由に動き回ったほうが生きるタイプで、守田とはサッカー観が合うので能力が足し算できるけど、三笘と組むとお互いが100%をなかなか出し切れない。 どう組み合わせると個々の能力が最大化するのか、という視点がW杯本大会では必要です」(垣内氏) ■1トップで存在感を発揮した小川 現状、FWは上田綺世(あやせ/フェイエノールト)が1番手だが、11月シリーズではケガで離脱。その代役として躍動したのが小川航基(NEC)だ。2試合連続でスタメン起用され、中国戦ではヘディングで2得点と見事に結果を残した。 「小川は、今の代表でクロスに合わせる能力が一番高い。上田は万能型として森保監督の信頼も厚いでしょうが、もうひと皮むけてほしいです」(ミムラ氏) 垣内氏も上田と小川を評価しつつ、課題も提示する。 「正直なところ、世界の強豪国と戦って勝てるイメージがまだ湧きません。DFラインが高く設定され、プレッシャーも強くなる強豪国に対して、0トップ的なオプションも検討したいです。個人的には鎌田の0トップはありだと思います」(垣内氏) ミムラ氏も、「0トップの導入は面白い」と賛同する。 「まだ森保監督も鎌田の特徴をつかみ切れていないときに、一度だけ鎌田をCFで起用したことがありましたね。今振り返ると、あれが唯一の0トップか。ただ、堂安のトップなども見てみたい。また、オランダで鮮烈デビューを飾った19歳の塩貝健人(NEC)ら、若い才能の台頭にも期待です」(ミムラ氏)