労働組合の全国組織「連合」は本当に「はたらく人」の味方なのか…政治・経団連との距離感を会長に聞いてみた
日本最大の労働組合の全国組織
「連合としては、衆議院選挙に向けて与党を過半数割れに追い込み、今の政治をリセットするという目標を掲げて、47都道府県そして構成産別(同じ業界や業種の企業別組合が集まって構成された産業別組織)の皆さんと全国の仲間がこの衆議院選挙を戦ったわけですが、過半数割れに追い込みましたので、目標は達成できたと思っています。 【マンガ】5200万円を相続した家族が青ざめた…税務署からの突然の“お知らせ” 途中で自民党の2000万円の問題が出てから、ガラッと空気感が変わりましたので、そこからちょっと思った以上に行くかなと、なんとなく手応えは感じていました。過半数割れに追い込めるかどうかぐらいに思っていたので、追い込めたという結果を出せたのは思っていた以上です。 引き続き気を引き締めて、ここで浮かれることなく来年の参議院選挙に繋げていきたいと思います」 東京の神田駿河台にある『連合』(日本労働組合総連合会)を訪ねると、芳野友子(よしの・ともこ)会長は、今年10月27日に投開票された衆議院選挙の結果について、まずこう評価した。 日本の労働組合は、主に企業別組合、産業別組合、ナショナル・センター(全国中央組織)という3層構造になっている。 1989年に結成された日本のナショナル・センターが『連合』だ。日本最大の労働組合の全国組織で、加盟組合員は約700万人。すべての働く人たちのために、雇用とくらしを守る取り組みを進めている。 その連合が支援するのが、野党第一党の立憲民主党と、今回の衆院選で『103万円の壁を引き上げて、手取りを増やす』という政策を掲げて議席を4倍に増やした国民民主党だ。この国民民主党の躍進についてはどう評価しているのだろうか。 「国民民主党はどちらかというと小さい政党で、良い政策があってもなかなか一般紙で取り上げられることが少なくて、わりとスポーツ紙やSNSを駆使して政策を幅広くお知らせし周知して行くという戦略で来ていたので、玉木さんなどもSNSを通じた比較的若い男性達からすごく人気があって、街頭宣伝などをやるとワーッと男性が集まってきて、一緒に写真を撮ったりとか。それが今回実を結んだのではないかなと思います。 「女性に人気がないんですよね。国民民主党の10周年記念の時だったかな、パーティーに行って挨拶する機会があったのですけど。玉木さんに『挨拶の中で国民民主党は女性から人気がないということを言ってもいいですか?』と聞いたら、『言ってください』ということで、その辺りを触れたんですよね。 そしたら結構会場の人たちがなんかザワザワとなって、『確かに女性に人気がないよね』と。その後、いろんな人たちから、『国民民主党は、なぜ女性に人気がないと思いますか』と聞かれて、返事には困りましたけど」