母さん、本当のことを話して…年金月13万円、貯金3,000万円の75歳母が「老後破産」の危機!? 46歳長男が母から告げられた“まさかの理由”【CFPの助言】
老後、いったいどのくらいお金を持っていれば安心なのか……平均寿命が伸び続けるなか、昨今の物価上昇もあり、老後生活に不安を抱く人は多いでしょう。しかし、過度な不安は、かえって事態を悪化させることもあるため、注意が必要です。老後、家族に迷惑をかけないために知っておきたいお金のことを、牧野FP事務所の牧野寿和CFPが事例を交えて解説します。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
老後2,000万円問題、物価上昇で「老後4,000万円問題」に?
老後の生活資金は、どれだけあれば大丈夫なのでしょう。誰しもが不安に思っている「老後のおカネ」問題ですが、この不安を助長したのが、2019年6月に金融庁のワーキング・グループが発表した「高齢社会における資産形成・管理」に書かれていた、いわゆる「老後資金2,000万円問題」です。 この報告書では、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯で、年金収入が月20万9,198円の場合、支出分の26万3,718円を引くと毎月5万4,520円が赤字になることから、 約5.5万円×12ヵ月×30年=1,980万円 と、平均寿命までに約2,000万円の貯蓄が必要だと指摘されています。これをメディアがこぞって報道したことで、「老後の生活は年金だけでは足りない」と話題になりました。 しかし最近、あるテレビ番組で「老後資金4,000万円問題」が報道されたことをご存じでしょうか。 2023年、東京都区部の消費者物価指数が3.1%上昇したことから、今後も毎年物価が3.5%ずつ上昇すると仮定すると、10年後の物価は1.41倍に。老後資金は2,820万円必要となり、さらに20年後には3,980万円。老後資金は4,000万円必要だという計算になるそうです。 しかし、老後に向けてすべての人に4,000万円の貯蓄が必要かというと、一概にそうとはいえません。世帯ごとの収入や資産、それぞれのお金の使い方によって変わってくるためです。むしろ、過度な心配は冷静な判断力を奪い、思わぬ理由で「老後破産」に陥る危険もあります。
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