「戦後最大級の危機的状況にある」自民・岸田総裁会見7月11日(全文2完)
第2次補正予算を出すべきだという意見もあるが
読売新聞:読売新聞の【コサカ 00:38:46】です。よろしくお願いします。 岸田:お願いします。 読売新聞:補正予算についてお伺いいたします。先ほど総裁から予備費の活用の話もありましたけれども、自民党内では物価高対策とか、あるいはコロナ禍からの回復を含めた経済対策として、秋の臨時国会に大型の第2次補正予算、真水で50兆円規模という提言も出ていたかと思いますが、この第2次補正予算を出すべきだという意見もあります。この第2次補正予算の必要性と、その規模についての考えをお聞かせください。また、この財政出動を求める声が大きくなっている中で、財政規律とのバランスについてどのようにお考えなのか、その辺りもお願いいたします。 岸田:まず1点目は、先ほど来、物価対策について話をさせていただきましたが、まず政府として地域の事情に応じた、また、エネルギー、食料品にピンポイントで特化した政策、これをしっかり用意し、それを実行することが大事だと思っています。そしてそれを実行した上で、さらに状況の変化にも対応しなければいけない。そこで5.5兆円の予備費を用意しているということであります。この5.5兆円の予備費の機動的な活用をはじめ、今後の状況に的確にまず対応していくこと、これがまず大事だと思います。そしてその上で、さらに必要になった場合、補正予算、さらなる経済対策ということについては、これは、補正予算ということになりますと編成等にそれなりの時間も掛かりますので、状況の変化をしっかり見た上で、必要に応じて適切なタイミングで次の経済対策も考えていくということだと思います。まず5.5兆円の予備費、いろんな議論がありました。補正予算としてその予備費を確保したわけでありますので、これをまずは機動的に使っていくこと、これがまず先だと思っています。
中長期的な財政・経済政策を進めていきたい
それからもう1つ、財政規律との関係ですが、私は従来から申し上げているように、まずは経済あっての財政だということ、これが基本だと思っています。経済がしっかりと支えていかなければならないと思います。ただ財政、これも国の信頼の礎であります。国際社会、あるいはマーケットから、日本の国の信頼、これがしっかり信頼される、信頼が維持される、こうしたことで財政は大事だと思っています。ただ、目の前における経済対策による財政出動と、中長期的な経済の信頼の維持、これは決して矛盾するものではないと思います。まずは目の前の経済にしっかり対応し、経済を再生し維持することによって、財政の信頼にもしっかり取り組んでいく。この2つをしっかり両立させていき、この中長期的な財政・経済政策を進めていきたい、このように思っています。以上です。 司会:それでは最後の1問となります。2列目、私から向かって左奥の方。