これから始める「苦手な暗記」を、もっとも効率的に行える《画期的なノート》の作り方…育児中に「半年で東大大学院」に合格した女性が教える
2024年も残り少なくなってきました。年頭にはやろうと思っていたことは、春が過ぎ夏の暑さですっかり忘却の彼方…という人もいるかもしれません。 【表でみる】明治、中央、立教…首都圏の主要大学「序列ランキング」 前回の記事では、一日の流れのなかで社会人でも勉強時間になりうる「4つの時間」をつくる方法についてをお伝えしました。 本稿では、始める前に知らないと大損する効率的な勉強方法について、偏差値30台から東大に合格し、仕事や育児をしながら8つの資格に取得した石黒由華さんの著書『夢を先送りしない勉強法』(技術評論社)より前編記事の<じつは「美しいノート」で成績が上がる人は、ほんの一握り…パフォーマンスを上げるにはその「整理の仕方」にあった!>に引き続きお伝えします。
ひとつのノートを4周する
(2)「テスト形式」で、書きながら覚える 「完璧なノートをつくってから覚えよう」と思っていたのに、ノートづくりだけで力尽きてしまったことはありませんか? そうならないためにも、「ノートをつくっているまさにその瞬間に、その内容を理解・暗記できる」ノートづくりが大切です。では、どうすればいいのでしょうか? その答えが、「テスト形式」のノートづくり。覚えたいキーワードや文章を空欄にしておき、自分で埋めるようにする方法です。 「テスト形式」のノートづくりの手順を見ていきましょう。 ■1周目:まとめノートを作成する まずは普通にまとめノートを作成しますが、覚えたいキーワードや文章を空欄にしておきます。空欄箇所は頭の中で反復し、「覚えながら」ノートを記入します。 ■2周目:空欄箇所にオレンジペンで解答を記入する 次に、空欄箇所にオレンジペン(赤シートを重ねると消えるペン)で解答を記入します。このペンを使うことで、後から赤シートで隠して復習できます。 ■3周目:解答を採点し、まちがえたところは直す 2周目で空欄箇所に書いた自分の解答を採点します。まちがえたところはオレンジペンで二重線を引き、正しい解答に直します。このひと手間で、苦手箇所をノート上で一目瞭然にできます。そして、直しながら、再度覚え直します。 ■4周目以降:赤シートで隠して復習する 最後に、赤シートを使い、オレンジペンで書いた解答を隠して復習します。何度もまちがえる箇所は、解法のヒントや暗記法をオレンジペンで追記して覚えます。 何周もすることで、自分だけの「オリジナルノート」ができます。オレンジペンは、私の場合、パイロットの「ハイテックCコレト」のオレンジを使用していますが、書き心地の合うものを選ぶといいでしょう。 このノート術の良さは、こんなところです。 ●アウトプットの練習ができる ●繰り返し覚え直せる ●アウトプットの練習ができる 大量の知識をインプットし、知っているつもりになっていても、「ここぞ」というときにアウトプットできなければ意味がありません。インプットした知識を思い出してアウトプットする練習が必要です。 テストによるアウトプットで知識が記憶に定着しやすくなることは「テスト効果」と呼ばれ、科学的にも証明されたメソッドです。クイズ感覚でアウトプット練習ができる「テスト形式」のノートづくりなら、暗が進むことまちがいありません。 ●繰り返し覚え直せる 有名な「エビングハウスの忘却曲線」では、物事を忘れないためには、「何回も繰り返し覚え直す」ことが最も重要だということが科学的に証明されています。そして、「テスト形式」のノートづくりなら、ノートをつくりながら「繰り返し」の暗記練習が可能です。 さらに、赤シートで隠して復習することで、何度も繰り返し覚え直すことができます。まちがえたときは、どこをどうまちがえたのかも書き込むことで、同じミスをしてしまうことを防げます。これらの工夫によって、記憶力を高めることができる のです。 (3)「暗記術満載」で、すぐに覚えて絶対に忘れない ノートづくりの目的の1つは「知識の暗記」にあります。そこで、ノートには「暗記法」をどんどん書き込んでいきましょう。おすすめの方法を7つ挙げます。 1.語呂合わせ法 2.ストーリー法 3.英語変換暗記法 4.“自己流”英語変換暗記法 5.“自己流”漢字変換暗記法 6.語源暗記法 7.イラスト暗記法