“ロシア最強3人娘”出場除外で世界選手権の金メダル候補に坂本花織が急浮上…ロシアメディアが嫌味と反論を込めてV予想
国際スケート連盟(ISU)は1日、スイスのローザンヌで理事会を開き、ロシア、ベラルーシ両国の選手、関係者の国際大会への参加禁止を決定した。国際オリンピック委員会(IOC)からの勧告とISU内部からの訴えを検討し、「競技と参加者の安全性を確保するため」にウクライナへの軍事侵攻を行ったロシアと、ロシアの“同盟国“であるベラルーシの“締め出し”を決定した。3月23日からフランスのモンペリエでフィギュアスケートの世界選手権が開催されるが、表彰台を独占すると見られていた北京五輪金メダリストのアンナ・シェルバコワ(17)、銀メダリストのアレクサンドラ・トゥルソワ(17)、そしてドーピング違反がありながらもスポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定により北京五輪に続き出場が許可される見通しだったカミラ・ワリエワ(15)の出場はなくなり、銅メダルを獲得した坂本花織(21、シスメックス)が金メダル候補として急浮上。ISUの決定に批判的な論調のロシアメディアも坂本の金メダルの可能性を報じた。
ロシアのフィギュア界における新たな汚点
IOCの除外勧告を受けて、ISUが緊急理事会を開き、ロシア、ベラルーシの国際大会からの“締め出し”を決定した。スケート界の連動は世界へ波紋を広げ、各国のメディアは、この一報を報道。 北京五輪ではワリエワのドーピング違反問題で大バッシングを受けていたロシアが軍事侵攻問題で国際競技会から除外されることを米フォックススポーツは、「ロシアのフィギュアスケート界における新たな汚点となる」と伝えた。 そして「ワリエワは北京五輪のドーピングスキャンダルの中心となっていた。ロシア・オリンピック委員会を五輪から除外する呼び掛けが高まったが、今、そのアスリートたちが(ウクライナ)侵攻の結果として競技から締め出されることになる」と報じた。 世界が注目したのは、出場の可否が再び論争になっていたワリエワ、北京五輪の金、銀コンビのシェルバコワ、トゥルソワの“ロシア最強3人娘”が、世界選手権に出場できなくなったこと。 ウォールストリートジャーナル紙は「ISUの決定はロシア選手が圧倒する大会を形成し直すことになる」と、世界選手権への影響を伝え、ワシントンポスト紙も「五輪金メダリストのシェルバコワやワリエワが出場すると考えられていた世界選手権に影響を及ぼすことになる」と紹介した。 表彰台の最有力候補の3人が出場できなくなり、金メダル候補として急浮上することになったのが、北京五輪で銅メダリストとなった坂本だ。