話題の「完全栄養食」、毎日食べても大丈夫なのか? 「日清食品」「BASE FOOD」に聞いた
手軽だけど、栄養価が高いものが欲しい…というときに気になるキーワードとなっている「完全栄養食」。はたしていったいどんなものなのか? 人気上昇中の2ブランドを取材した。 【写真】完全メシの種類は、ジュースやスープなども
食の栄養、気にはかけているけども…
普段の食生活と健康意識や行動の調査(※1)によると、健康を意識している人(とても意識している、やや意識しているの合計)は74%。その方法としては、朝・昼・夜の食事(67%)となり、栄養バランスを大切にしている人は55%。 厚生労働省の令和元年「国民健康・栄養調査」によると、気にはかけているものの実現できていない理由は、「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がないこと」(27.5%)、「面倒くさいこと」(25.3%)が挙げられており、ほかにも「自分を含め、家で用意する者がいないこと」「経済的に余裕がないこと」など。ちゃんと食べたいのに、食べられない実情が浮かび上がってくる。 そんななかで、厚生労働省の「日本人の食事摂取量基準」で設定されたビタミンやミネラルなど33種類の栄養素に焦点を当てた商品の人気が高まってきている。パウダータイプの「完全栄養食」もあるが、そのまま食事、もしくは食事の一部として楽しめる手軽さの「完全メシ」や「BASE FOOD」だ。
コンビニで、よく見かけるように
2016年に創業し、パンを完全栄養食とした「BASE BREAD」が有名な「BASE FOOD」(本社:東京都目黒区)。1食で1日に必要な栄養素の1/3を1商品に加えることを目標とし、現在はパスタ、パン、デリ、クッキーで展開。「かんたん・おいしい・からだにいい」がテーマの“スマートフード”を目指し、2024年6月末には累計販売数は2億袋を突破した。 当初は認知度が低かったがAmazonでの販売を機に広がりはじめ、ドラッグストアやコンビニでの展開が徐々に増えて入手しやすく。今や香港、中国、シンガポール、台湾でも展開。特に香港では、1購入あたりの袋数が日本に比べて2倍以上、2022年の販売から累計販売数50万袋もの売り上げを記録している。 そして、「日清食品」(本社:東京都新宿区)の「完全メシ」は、2022年に誕生。ビタミンやミネラルなど33種類の栄養素とおいしさを追求し、「カレーメシ」や「日清焼そばU.F.O.」など、日清食品を代表する人気ブランドを中心に「完全メシ化」することで、従来のファンを取り込む戦略をとっている。 ほかにもスムージーやカップスープ、冷凍食品の「冷凍 完全メシ DELI」シリーズ、さらには他企業とのコラボ商品と、多彩なラインアップを展開。発売から約2年で累計出荷数2800万食を記録したヒットになっている。