話題の「完全栄養食」、毎日食べても大丈夫なのか? 「日清食品」「BASE FOOD」に聞いた
現代が抱える”食”の問題に向き合って…
それぞれの発案となったきっかけも興味深い。 日清食品の創業者・安藤百福は、満足に食べ物を得られなかった戦後の時代に、誰もにとって手軽な食を開発したい思いからインスタントラーメンを開発。“食の課題”を解決するための精神が引き継がれ、現代に誕生したのが「完全メシ」。飽食による「肥満」やシニアの「フレイル」、身体に必要な特定の栄養素が不足する「隠れ栄養失調」の増加という深刻な問題と向き合った商品となる。 BASE FOODは、開発者の橋本舜さんが大手IT企業で多忙な日々を送っていた28歳のときに、健康診断の結果が悪化していることに気づいたのがきっかけ。コンビニ飯が中心で栄養が偏っているのは自覚があったものの自炊する時間もなく。そこで、主食が完全栄養食だったら?と浮かんだアイデアを実現するために独立して開発。 「完全栄養の主食」を目指してパスタのシリーズ「BASE PASTA」が完成し、今やコンビニでもおなじみとなったパンのシリーズ「BASE BREAD」へとつながっていく。
どんな人が買っているの?
「完全メシ」は商品によって購買層が異なるそうだ。カップライスやカップ麺は30代半ば~40代の男性、カップスープ、スムージーは幅広い年代の女性から人気があり、冷凍食品は男性が多いとのことだ。 また、BASE FOODの調査(※2)によると、男性33.5%、女性は62.7%(無回答・不明3.8%)で、20代は23.4%、30代25.1%、40代22.6%と、20~40代がまんべんなく支持。購入する目的としては、ダイエットが42.6%、食生活の改善34.6%となっている。 さまざまな食材をそろえずともすみ、手っ取り早く栄養が摂れる、頼れる存在だと男女ともに支持されていることがうかがえる。食生活については「3食インスタントやコンビニめし」や「自炊するよりもインスタントのほうが安い」といった投稿をSNSで見るが、そこで気になるのが、はたして、それだけを食べておけば大丈夫なのかどうかだ。