話題の「完全栄養食」、毎日食べても大丈夫なのか? 「日清食品」「BASE FOOD」に聞いた
ずっと食べ続けても大丈夫?
日清食品の担当者によると、意外な答えが…。「一般的に食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスが重要とされており、弊社は「完全メシ」だけ食べ続けることを推奨していません。主食、主菜、副菜を基本に、バランスのとれた食事をとっていただく中で、「完全メシ」を取り入れていただければと思います」と担当者。 BASE FOODの担当者も、「BASE FOODだけを食べ続けて欲しいということは考えておりません。無論、完全栄養食として必要な栄養バランスを摂ることはできますが、食事は栄養素だけではなく、趣向やその時の気分、環境によって選択肢は多々出てくると思います。「健康」を通じて自分らしく輝き人生を楽しんでいただくための「選択肢の一つ」であると考えています」と、必要に応じて食することを推奨している。 あくまでも、栄養バランスが気になるときに普段の食事と置き換えるなどして、 3食これだけを食べればいいという極端な考え方は避けた方がいいだろう。また、賞味期限が長いものもあるので、震災などのために備蓄しておくローリングストック(通常の生活で消費し、買い足していくことで、普段食べている食品を一定量、家で備蓄しておくこと)にも重宝しそうだ。
栄養バランスと「おいしさ」の両立は難しい!?
日清食品によると、栄養バランスを整えながら、普段の食事と変わらないおいしさを実現するうえでハードルとなるのが、栄養素が持つ独特な苦みやエグみだそうだ。これまでインスタントラーメンの開発で培ってきた「おいしさの再現技術」「減塩技術」といった独自技術を駆使することで解決している。 ちなみに、日清食品を代表する「カップヌードル」は、まだ「完全メシ」化されていない。「お客様が”いつもの味”をはっきりと覚えている商品は“いつもの味”と少し違うだけでも、違和感を覚えてしまう」からだそうで、普段と変わらないおいしさを実現することの難しさが伝わってくる。 BASE FOODは全粒粉やチアシードなど、主に自然由来の原材料10種類以上をアレンジして製造。そのため素材そのものがもつ苦味や雑味をマイルドにしたり、食感を改良し続けているという。そのため「BASE BREAD」だと、ややふんわりしつつも弾力があるような独特な歯ごたえがクセになるような食感に。そして「メープル味」であれば控えめながらも、ほんのりした甘さで食べやすくなっている。 同社では、コミュニティ「BASE FOOD Labo」を設けて、タイムリーに顧客からのフィードバックを得ることで、研究開発チームが技術を駆使して新商品開発と商品改良を行っているそうだ。「少数精鋭で迅速におこない、顧客のニーズ・嗜好にあった商品を素早く提供することができます」と、客の声をもとに改善し続けることを重視している。