心地よい関係を作るために大切な<言わない知性>とは?商談中、プライベートの電話に出るのは自己顕示欲丸出しの行為で…
内閣府が令和5年に行った「国民生活に関する世論調査」によると、60~69歳の人が最も多く答えた悩み・不安の内容は「老後の生活設計について」だったそう。しかし「60代になったからといって『それらしく振る舞わなきゃ』と行動を制限する必要はない」と語るのは、SNSのフォロワーが10万人を超える71歳のプロダクトデザイナー・秋田道夫さん。今回は、秋田さんの著書『60歳からの人生デザイン - 手ぶらで、笑顔で、機嫌よく過ごすための美学』から、60歳から毎日を機嫌よく過ごすための生き方を一部ご紹介します。 【書影】毎日が「腑に落ちた日常」に変わる、最高にポジティブな60点主義のススメ。秋田道夫『60歳からの人生デザイン - 手ぶらで、笑顔で、機嫌よく過ごすための美学』 * * * * * * * ◆言わない知性 友人(親しい知人、家族)との約束は、仕事の約束より大切です。 逆に言うと「仕事よりも大切に思える友人」と付き合うことです。(わたしには、ふた回り以上年下の尊敬すべき友人もいます) たとえ繁忙期でも、突発的に忙しくなった時でも。友人との約束を優先できるよう、日頃から仕事に励んでおくべきです。 「求められているレベル以上の仕事」を重ねて信頼を高めておき、突然のお誘いにも喜んで応じられるようにしたいものです。 わたしは「友人を大事にしない人」については、少し警戒をしています。 たとえば、商談中にかかってきたプライベートの電話に「今、打ち合わせ中だから」と言ってしまう人、いるでしょう。あれは、言い訳でも優しさでもなく、ある種の傲慢さの表れのようにも思えます。 「打ち合わせ中だから」という“仕事を盾にした言い訳”をするところに、「自分は活躍をしていて偉いのだ」というマウンティング的なもの、自己顕示欲のようなものを感じてしまうのです。 本当に会話をしにくい状況ならば、着信に気づいても出ないほうがまだマシです。そしてあとから折り返す。そのほうがよほどスマートですし、相手も周りも不快になりません。 そもそも「打ち合わせ」という仕事を盾に言い訳をする人に、いい仕事ができるわけがありません。だって人の気持ちの機微に疎いわけですから……。 「今、打ち合わせ中だから」なんて言い訳は、言葉の無駄です。「言わない知性」、こんな概念を広めたいですね。
【関連記事】
- この考え方で<60代からの人生>がグッと楽になる?71歳のプロダクトデザイナー「現役を退いても輝き続けられると思い込むより、実は…」
- <引退前に若い人へ頭を下げ慣れておくべき>と71歳プロダクトデザイナーが断言する理由とは?「年齢なんてただの記号にすぎず…」
- 和田秀樹流<ベストな睡眠時間>の見つけ方。8時間眠れば誰でも元気になる…わけではない?「目覚め方と昼寝の時間には個人差が」
- 「老けない肉ベスト10」は?脂質の高い肉は「老ける」「太る」の原因に。寿命を延ばすには「高タンパク質な肉」を【2024年上半期BEST】
- 老後のひとり暮らしに立ちはだかる<5つの壁>とは。自由なおひとりさま生活が抱える「心と体」両面のリスクを考える【2024年上半期BEST】