J2新潟社長の引責辞任で問われる棚上げ状態のJ1仙台責任問題
報道で明るみになって慌てて契約を解除したと受け止められかねない上、債務超過に陥る経営危機を脱しようと、ファン・サポーターへ協力を呼びかけていたクラブ緊急募金も中断に追い込まれた。道渕の一件に対する管理監督責任を問う質問に対して、菊池社長はこう答えていた。 「昨日の今日という状況でもあるので、処分についてはきちんとあらためて対処していきます」 自身を含めた経営陣への処分を検討すると明言してから、2週間あまりが経過しても仙台からはアナウンスがない。賛否の声はあるものの、新潟の是永前社長は選手への処分を決めたその日に自らへの減俸処分を公表している。ピッチ外での不祥事が続いているJリーグで、是永前社長が言及した「速やかな信頼回復」を果たすための方策が、仙台にも問われていることは言うまでもない。 (文責・藤江直人/スポーツライター)