岸田首相が会見 「まん延防止」全面解除へ(全文1)可能な限り日常生活を取り戻す期間に
社会的コストに見合う効果があったか
時事通信:時事通信の石垣と申します。よろしくお願いします。まん延防止等重点措置の効果についてお伺いします。今回のオミクロン株の対応では、飲食店の時短営業や、お酒の提供の停止などを求めるまん延防止等重点措置について、効果があるのかという疑問の声も一部にありました。総理はそうした社会的コストに見合う効果があったというふうにお考えでしょうか。また今後、制度の在り方を含め見直しをするお考えはございますでしょうか。よろしくお願いします。 岸田:まず第6波におけるまん延防止等重点措置においては、専門家の皆さまの意見も踏まえながら、この社会経済活動を広範囲に制約するというのではなくして、大人数、長時間の会食ですとか、飲酒を伴う飲食といったリスクの高い行動、感染リスクの高まる行動、これをできるだけ避けるといった観点から、認証店制度を前提に、この飲食店の時短要請等、めりはりの利いた行動制限を行ってきたということであります。 そして重点措置は、この行動制限だけではありません。併せて、全体像に基づいて医療体制を強化する、また、それを稼働させる、こうした取り組みを進めるという意義もあるわけでありますし、さらにはオミクロン株の特性を踏まえて、学校や高齢者施設等における感染対策を強化する、こうした感染対策の意義というものもあったわけであります。実際、飲食店におけるクラスターは、今年の最初の時点ではかなりの数が報告されていましたが、まん延防止等重点措置等を実施する中で、今現在、この飲食店のクラスターというのはほとんど今報告されていない。こうした変化が生じているという報告も聞いております。こうしたことを考えますときに、行動制限においても、また感染対策においても政策の効果は出ていると考えています。 そしてそれを今後にどう生かしていくつもりがあるかという質問については、中長期的な観点から、6月をめどに感染対策の強化の検討を行っていくということを申し上げていますが、今の第6波への対策、これはまだ闘いが続いているわけです。先ほど申し上げたように万全の体制を取りながら移行期間としてこの取り組みを進めていくという段階でありますので、今回の対策もしっかり振り返った上で、それをしっかり踏まえた上で、6月に向けて中長期的な感染対策の強化というものを考えていきたいと思っています。以上です。 司会:続きまして日経新聞、秋山さん。