楽しいだけじゃない! 在住日本人がぶちまける「海外生活のリアル」
「EXPAT by COURRiER Japon 海外で暮らしてみたら」は、世界各地に暮らす日本人がリアルな情報を発信するプラットフォームです。12月に掲載された投稿のなかから、注目の記事4本をご紹介します。 【画像】本場フィランドの「クリスマスの食卓」
イタリアのドイツ式クリスマス
12月26日にはお正月モードに入ってしまう日本とはうって変わって、イタリアでは、1月6日のエピファニア(公現祭)までクリスマスが続きます。この日は、星に導かれて東方の三博士たちがイエスの誕生を祝福しに訪れた日とされています。 そんなイタリアですが、ドイツと隣接するイタリアのオーラでは、クリスマスが始まるのも一足早めのようです。美波ラーナさんによれば、「ゲルマン圏ではサンタクロースのほかに聖ニコラウスという聖人が12月6日にやってきて子供たちにお菓子を配る」のだとか。つまり、子供たちはクリスマス期間中に2回プレゼントをもらうことができるのです。 オーラにも聖ニコラウスがやってきて、広場で子供たちにお菓子を配ります。 「聖ニコラウスからもらう袋のなかにはどんなお菓子が入っているのかというと、サンタの形をした──いやひょっとすると聖ニコラウスなのかもしれないチョコレート。これがゲルマンのセンス宜しくサンタではなく、ときどきハニワを彷彿するようなデザインのものがあり、娘がよく閉口している。そしてマンダリンと呼ばれるみかんとピーナッツ、今年はワッフル風のチョコレート菓子が数個入っていた」 そして、こう続けます。 「赤い袋を手にした子供たちは皆満面の笑みで、暗く厳しいドロミテの冬の時期に身も心も温かくしてくれる光景である。もちろん、村の悪ガキたちも一人ずつ同じようにお菓子をもらい嬉しそうにしている。聖ニコラウスは子供たちの味方なのだ」
ドイツの子供たちの人気者「聖ニコラウス」って誰?
デュッセルドルフ在住のヤマザキメグミさんは、家庭で聖ニコラウスを迎えたようです。ヤマザキさんのお宅では、12月6日の夜、テーブルにお皿を用意して聖ニコラウスの到来を待ったと書いています。ですが、本来は「普段履いている靴やブーツをピカピカに磨いて夜に置き、朝起きるとそのなかにみかんやりんごが入っているというシステム」なのだとか。 「日本人としては、靴のなかに食べ物を入れるのはかなりの抵抗があるので、我が家は毎度お皿準備スタイル。ほかのご家庭もさまざまなようです」 さらに、ドイツ内でも地域によって聖ニコラウスの立ち位置は異なるようで、日本の「なまはげ」のように、「悪い子いないかー」と脅かすところもあるといいます。また、南部にはサンタクロースがおらず、「Christkind(キリストの子供)」という金髪女性の天使がプレゼントを持ってくるのだそうです。