170周年を迎えたタイメックス、名作“角デジ”と鳩(ハト)がシンクロ!?【生きもの時計寄稿】“時計と動物”が好きなアナタに贈る新企画
ドバトとキジバト、アオバトに時計のカラーを思う。
その辺にいる鳩、実は1種類じゃないってご存じ? 鳥好きには当たり前の話になってしまうのだけれど、日本に住む我々が“鳩”として認識している鳥には、実は大別して2種類がいることをご存じ? 知っているか知っていないかを、瞬時に判別できる質問がある。 【画像】鳩とシンクロした腕時計3選、デザインの違いを見比べる ──鳩って、どんな鳴き声?
~ドバト推しのアナタに~
2種類いることにパッと思いがいたらないアナタは、おそらく“クルックー、クルックー”という鳴き声を思い浮かべたはずだ。ずばり、その鳩の名は“ドバト”。駅前の公園やら何やらで群れを作ってクルックーしている灰色ベースのふっくらした鳩(首筋にヌラヌラした緑やら紫やらの光沢がある)は、このドバトである。ちなみに原種は“カワラバト”という外来種で、これを品種改良した伝書鳩が逃走→野生化したものがドバトなのだそうな。
TIMEX(タイメックス) クラシック・デジタル(シルバー) デジタルウオッチの名作として愛され続けている、1990年登場の通称“角デジ”。8角形型のケースが呼び名の由来だ。艶やかなポリッシュ仕上げのケース素材は、こう見えてレジン。びよーんと伸びて適当に着けられるエクスパンションバンドと相まって、いい意味でのチープシックを体現する一本である。派生モデルも含めるとそのバリエーションは多岐に及ぶが、スタイリングを選ばない汎用性の高さで選ぶなら、選ぶべきは最定番色のシルバー、一択だろう。 デジタルだけに機能も充実し、文字盤全体が発光するインディグロ®ナイトライト機能ほか、アラーム機能、タイマー、クロノグラフ機能等を備える(以下のモデルも共通)。価格は1万890円だ。
~キジバト推しのアナタに~
ここで、“クルックー”を思い浮かべたアナタにもうひとつの質問を投げかけたい。よく明け方に“ポーデデッポポー、ポーデデッポポー”と鳴いているあれは何の鳥?と。 もちろんフクロウではない。答えは“キジバト”だ。キジバトが群れでいることは少なく、ほとんどは、つがいか単体でいる。姿カタチもドバトほどふっくらしておらず、何だかシュッとしていて、個体差による模様の違いも少ない。キジバトは全身が赤茶基調の整然と並ぶ鱗模様に覆われていて、ドバトよりも渋みがある。首の水色と黒の紋様も美しい。個人的見解をいえば、実に“貴族”的なエレガンスを纏っている。 対して前述のドバトは、いかにも“庶民”といった感じだ。“普通”と言い換えてもいいだろう。いつも群れでいること=遭遇率の高さがそう思わせるのかもしれないが、これは時計のケース色のイメージにも言えるのではないか? 時計のケースといえば、“シルバー”色のそれがベーシックである。いい意味でありふれているからこそ、安心して身に着けることができる(自分の愛用する時計の8割もシルバー色のそれだ)。シルバーの時計を“鳩”でいえば、一番そのヘンにいる=最も種が繁栄しているドバトだろう。 一方、“ゴールド”色のケースはどうだろうか? 歳を重ねてこそ似合う渋さもさること、特有のエレガンス、“あれ、いつもと何か違う”と思わせる意外性、“孤高”の印象は、鳩に喩えるならキジバトである。鳩と聞いて、二番目に出てくる鳩である。どちらかというとファーストウオッチというよりセカンドウォッチの印象があるあたりにも共通項を感じる。