ヒートアイランド現象から学ぶ、酷暑をサバイブする知恵
イメージだけで選ぶより、どういう効果があるのかを知った上で使うものを選ぶだけでも、健康リスクの低減に繋がりますね。 我々ヒートアイランド現象を研究してきた学者は、ずっと適応策を考え、提案してきました。だから、気温は上がるという前提で、どう対処するか、対処できる選択肢を増やすかということが重要です。 ── その適応策に、ライフスタイルの変容も含まれているということでしょうか? そういうことです。地球温暖化の防止策についても、個人でできることは限られているし、長い目で見る必要があります。 街区の設計も、お金と意思と、場合によっては法整備などの時間がかかります。だから一人ひとりが今すぐできることは、日傘選びのような、暑熱リスクの回避と適応なんです。気温が上がる時間に出勤しなくてもいい働き方に変えるとか、健康リスクの高いものを食べないなども一つですね。一見、関係ないように見えますが、衣食住を気候変動に対して適応しながら、酷暑の時代を乗り切っていってほしいです。
文・取材 : 立花実咲 編集 : 友光だんご