日本ダービー!単勝1.5倍人気のコントレイルは父ディープインパクト以来の史上7頭目の無敗2冠馬となれるのか?
競馬の祭典「第87回日本ダービー」(G1、芝2400m)は本日31日、東京競馬場で無観客で開催、午後3時40分にゲートが開く。2017年に生まれた7262頭の頂点を決める大一番。前日の前売りオッズで単勝1.5倍とダントツの一番人気に押されたのが4戦無敗の皐月賞馬コントレイルだ。なぜコントレイルに死角がないのか。3枠5番は亡き父ディープインパクトと同じゲート。勝てば、そのとき以来15年ぶり7頭目の無敗での2冠達成となる。
ライバル武豊の証言
コントレイルを訳すと「飛行機雲」。その名に恥じず青鹿毛のディープインパクト産駒はどこまでも高く大空に壮大な軌跡を描いてきた。これまで4戦4勝。2歳時にはG1ホープフルステークスを制覇し、最優秀2歳馬に選出された。そこからぶっつけで臨んだ三冠レースの初戦、皐月賞も、単勝2.7倍の1番人気に応えて見事クリア。そのいずれもが関係者の期待を上回る走りだった。 「コントレイルにはいつも驚かされています。われわれの想像を超える馬です。とにかく運動神経が素晴らしいんです」 昨年はリスグラシューで宝塚記念、有馬記念の両グランプリレースを制覇。8年前の第79回日本ダービーをディープブリランテで優勝するなどいまやトップトレーナーの地位を不動のものにしている矢作芳人調教師でさえ、異次元の成長ぶりに感心するほどだ。 「ラストの走りを見て、とんでもない馬が出て来たと思った」 こう”証言”してくれたのは、今回、同じディープインパクト産駒で皐月賞5着のサトノフラッグとコンビを組む武豊騎手だ。 過去、日本ダービーに30回騎乗し、ディープインパクトなどで最多5勝。そんな名手をうならせたのはデビュー2戦目のG3東京スポーツ杯2歳ステークスだった。この時期の東京競馬場は高速決着が当たり前だったとはいえ、ライアン・ムーア騎手に導かれ、2着馬を5馬身ちぎった。1800m芝1分44秒5は2歳レコード。超破格のパフォーマンスと断言できる。 その後、福永祐一騎手とコンビを再結成し、暮れのG1ホープフルステークスで小回りの中山コースを克服。3戦無敗でクラシックの主役に堂々と名乗りをあげた。 年明け初戦となった皐月賞。このレースは多頭数で激流になることも多く、キャリアの浅さを露呈する実力馬も過去に多くいた。今年のコントレイルは緩んだ馬場の影響を受け、1枠発進がアダに。前半の行きっぷりが悪く、後方からの競馬を強いられた。皐月賞にありがちな有力馬の”負けパターン”に陥ったかと思わせたが、これをあっさりはね返すのだからただものではない。