中学で不登校。中卒でアルバイトを渡り歩き、ハリウッドセレブへ…「ともにゃん」の生き方
話題のネイルアーティスト・ともにゃんこと中川知也さん(TOMOYA NAKAGAWA)。彼はアーティスト活動を始めてから、わずか半年でビョークから声がかかり、その後もスウィーティーなど世界的アーティストから指名が殺到。唯一無二の世界観を表現した3Dネイルで、人々を魅了し続けています。「中卒で社会に出て、ずっと中途半端だったんです」と語る彼の前職は、なんと漁師。彼の半生を綴った『ともにゃんにゃんの大冒険』の発売を記念したスペシャルインタビューをお届けします。 【写真】いまやハリウッドセレブのともにゃんが”ギャル”だった頃 Profile 中川知也 TOMOYA NAKAGAWA 東京都生まれ。高校中退後、アルバイト、アパレルメーカー勤務を経て、浮き輪ブランドを立ち上げる。その後、漁師に転身し、ニューヨークに滞在。その間にネイルアーティストとしてデビュー。すぐに世界的アーティストから依頼が殺到し、実績を積む。ラグジュアリーブランド、セレブリティなど多くの顧客をもつ世界的なネイルアーティスト。
「僕がいいと思うものを作りたい」
――中川知也さんこと、ともにゃん(以下・ともにゃん)のInstagram、TikTokなどには花、動物、魚などをモチーフにした「今まで見たことがない」立体的なネイルが紹介されています。見るものの心を奪う、強烈なクリエイティビティはいつ頃生まれたのでしょうか。 ともにゃん「特に意識したことはないんです。でも、子供の頃を思い出すと、工作が好きだったかも。図工の授業で、当時流行していたクレーンゲームマシーンのモデルを作ったことがありましたね。すぐに完成しちゃって、先生から『今、作ったなんてウソだろう』と言われたこともありました。 ただ、人に認められたり、褒められたいなどとは思わなかったかも。『僕がいいと思う、僕の作品を作りたい』という気持ちは強かったかもしれません。 のびのびと育ってきたのは、両親が自由な考え方の持ち主というのも大きかったかも。『普通はこうでしょ』とか『こうしなくちゃダメ』というようなことは言わない人でした。 父はアパレル関係の会社を経営しつつ、趣味の油絵を描くために、アトリエを借りていました。公園や旅行によく連れていってくれました。絵画展などもよく行ったのですが、父が好きなのは超正統派のクラシックな油絵。僕の好みとは全くリンクしていなくて『つまんない』と思っていました。 母はしっかりもので自立した女性。自宅の近くで美容院を経営しており、幼い頃からここに入り浸っていました。 欲しいものは割となんでも買ってもらっていたのですが、僕はとにかく飽きっぽかった。そんな小学生の僕が夢中になったのは、コンパクトの中にドールハウスが入っている『ANGEL POCKET』というおもちゃ。想像しながら遊ぶことが好きでした」