スイスの元プライベートバンカー「1ドル300円の可能性」…日本の財政破綻リスクを警告「考えたくない恐ろしい出来事ですが…」
インフレでは資産が目減りする
なぜ資産運用をしないといけないのか?このような疑問を抱く方々も多くいると思います。それもそのはずです。日本では資産運用の文化があまり定着しておらず、「投資はギャンブル」という意識や「投資は短期売買で行うものでリスクはかなり高い」という思い込みがあります。しかし実は今の日本は資産運用しなくてもいいといっていられる状況ではないのです。 その理由は3つあります。 1つはインフレ(物価の上昇)です。日本は物価が下がるデフレが長年続きました。物価が下がるときは、預金で持っているのが資産運用としては大正解です。物価が下がり100円だった卵が90円、80 円と値下がりしていくのであれば、何もせずただ円の預金を持っていればどんどん生活しやすくなるからです。 しかし現在、日本は物価が上がるインフレ真っ只中で、今後も物価の上昇は続くと考えられています。2022年の日本の前年と比較した物価上昇率はプラス3%でした。この恐ろしさがわかるでしょうか? 物価が前年から3%上がったということは昨年から1年間、預金を持っていた人は実質的な預金の価値が3%も減少しているということです。つまり、富裕層が現預金1億円を持っていたとしたら、1年でその実質的な価値は9700万円になっているという意味です。 そして2023年も前年と比較してプラス3.1%物価が上昇しています。そう考えると、この2年間で1億円の円預金の価値は9400万円になり、600万円を失ったことになります。また、2024年もプラス2%以上の物価上昇が見込まれており、2025年以降も上昇傾向にあると予想されています。 もうおわかりになったのではないでしょうか?物価が毎年プラス2%ずつ上昇していく世の中なら資産運用して毎年プラス2%以上で増やさなければ実質的に資産が減ってしまうということです。このインフレが1つ目の資産運用をしなければならない理由です。