モバイルに「L3キャッシュ爆盛り」とApple/Intel対抗の「GPU強化モデル」登場――AMDが新型「Ryzen」を一挙発表
AMDは1月6日(米国太平洋時間)、デスクトップ/ノートPC向けCPU「Ryzen」の新モデルを発表した。搭載製品は2025年第1~第2四半期から順次発売される予定だ。 【画像】CPUコアやGPUコアを増量した「Ryzen AI Max」
Ryzen 9000X3Dシリーズ(デスクトップ向け:追加ラインアップ)
AMD独自の「3D V-Cacheテクノロジー」を適用することで、L3キャッシュを増量したデスクトップPC向けCPU「Ryzen 9000X3Dシリーズ」には、追加ラインアップが登場する。搭載PCとボックス版(CPU単品の市販品)は、2025年第1四半期に発売される予定だ。 今回の新製品は、既存製品(Ryzen 7 9800X3D)の上位製品「Ryzen 9 9900X3D」「Ryzen 9 9950X3D」の2製品だ。CPUのコア数とキャッシュ容量以外のアーキテクチャ的な特徴は既存製品と変わりない。 主な仕様は以下の通りだ。 ・Ryzen 9 9900X3D ・CPUコア:12基24スレッド(4.4GHz~5.5GHz) ・CPUキャッシュ:合計140MB ・TDP(熱設計電力):120W Ryzen 9 9950X3D ・CPUコア:16基32スレッド(4.3GHz~5.7GHz) ・CPUキャッシュ:合計144MB ・TDP(熱設計電力):170W
Ryzen 9050HXシリーズ(エンスージアストノートPC向け)
「Ryzen 9050HXシリーズ」(開発コード名:Fire Range)は、エンスージアスト(求道者)向けノートPCやモバイルワークステーション向けのAPU(GPU統合型CPU)だ。最上位モデルの「Ryzen 9 9955HX3D」は、モバイル向けCPU/APUとしては初めて3D V-Cacheテクノロジーを適用した製品で、CPUキャッシュは合計で144MBを備える。搭載PCは2025年上期に発売される予定だ。 ラインアップは以下の通りとなる。 ・Ryzen 9 9850HX ・CPUコア:12基24スレッド(最大5.2GHz) ・CPUキャッシュ:合計76MB ・TDP(熱設計電力):54W Ryzen 9 9955HX ・CPUコア:16基32スレッド(最大5.4GHz) ・CPUキャッシュ:合計80MB ・TDP(熱設計電力):54W Ryzen 9 9955HX3D ・CPUコア:16基32スレッド(最大5.4GHz) ・CPUキャッシュ:合計144MB(3D V-Cache適用) ・TDP(熱設計電力):54W
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