【闘体】まさか自分が全身性エリテマトーデスに 思えば高校生の頃から皮膚症状が…
まだ20代半ばと若い闘病者の陽子さん(仮名)は、自身が全身性エリテマトーデス(SLE)という難病を患い、治療を続ける中で、看護師になる決意をしました。人生の進路への考え方が変わることになった体験と、これからの目標などについて話しを聞いていきます。 【イラスト解説】SLE含む代表的5つの「膠原病」の症状 ※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2021年7月取材。
皮膚に症状が現れたのは高校生のころ
編集部: 病気が判明した経緯について教えてください。 陽子さん: 総合病院で医師による問診や血液検査、尿検査を受けたところ、全身性エリテマトーデス(SLE)の疑いで経過観察となり、定期的に通院することになりました。 その後、新たに関節炎や数ヶ月にわたる微熱、脱毛、口内炎、そして胸膜炎、心膜炎など多くの臓器障害が出たため、SLEと確定診断を受けました。また、SLEに合併し、抗リン脂質抗体症候群(APS)と診断されています。 編集部: 総合病院を受診する前はどうだったのですか? 陽子さん: 過去にも、大学2年生の時に受診した皮膚科でSLEを疑われ、血液検査をしたところ、SLEの特異的な抗体である抗ds-DNA抗体が高値を示しました。 皮膚症状も鼻から頬にかけて赤みがでる蝶形紅斑(ちょうけいこうはん)や太陽光によって赤みやかゆみなどが起きる日光過敏の症状と似ていたため、最初は大学病院を紹介されました。 編集部: 大学病院ではSLEの診断はされなかった? 陽子さん: はい。結局、大学病院では、SLEではないと診断されました。ですが、症状が皮膚症状だけでなく発熱や関節痛も出てきたので、再び同じ皮膚科を受診し、前述の総合病院を紹介されました。 編集部: その症状は大学生になってからだったのですか? 陽子さん: いいえ。高校生の頃から、両頬が赤くなったり、頬の一部分に丸い皮疹のようなものが出たりしていました。原因はわからず、皮膚科を転々としていましたね。