とにかく目下に「ご苦労さま」、メールでは「お世話になっております」じゃ思考停止?グッと好印象になる<使い分け>を伝授
◆何が何でも「よろしくお願いいたします」? メールの慣習に流されすぎてはいないでしょうか。 すでに知っている相手とのビジネスメールは「お世話になっております」で始まり、「よろしくお願いいたします」で終わるのが一般的です。 私もそうすることは多いです。異論はありません。 ただし、一般的であることと、機会的にそれを行うことはイコールではありません。 その日最初のメールで「お世話になっております」だとしても、同じ日に返信を重ねるなら、2通目は「お世話になっております」とは返さないでしょう。 相手からの返信がすぐにあれば、「早速の返信ありがとうございます」と返します。「掲載のお知らせ」であれば、「掲載のお知らせありがとうございます」と返します。「拝見しました」と続けて、感想を述べることもあります。 また、前日会った相手であれば、「おはようございます。昨日はありがとうございました」から始めるでしょう。
◆相手の気持ちに想像力を働かせて… これがもし、知らない相手に対してであれば「お世話になっております」は使えません。 相手と、送る内容によって書き出しはいろいろ考えられますが、少なくとも、まだお世話にはなっていないからです。 結びも、毎回同じ「よろしくお願いいたします」ではありません。どのようによろしく、なのかと「よろしく」の中味を考えます。 確認してほしいときは「よろしくご確認くださいますようお願いいたします」。 検討してほしいときは「ご検討の程よろしくお願いいたします」。 まだ案件が途中のときは「引き続きよろしくお願いいたします」。 翌日会う約束があれば「明日は楽しみにしております」と結ぶでしょう。 まれに、メールのたびに「お世話になっております。**と申します」と名乗る人もいます。 実際に面識もあるのに、日に何度も「申します」と名乗られては、よそよそしいを通り越してはいないでしょうか。単に「**です」を丁寧に言っているだけのつもりかもしれませんが、必要以上の距離感を与えることがあるため、要注意です。 大切なのは、相手の気持ちを考えること。思考停止に陥らず、送る内容を吟味し、想像力を働かせることです。 顔が見えないからこそ、思いをはせて送りたいですね。