大神いずみ「次男の野球の秋の大会が始まった。二言以上の言葉は息子の耳に入らないこと気づいた母の対策は〈食〉」
◆公式戦の前の緊張感や不安、願い、思い ある日夫から、意外なことを打ち明けられた。 「瑛介が、お母さんが大会のことを心配してゴチャゴチャ言ってくるの、あれすごくやめてほしいって。わかってるのに、って…」と。 ガガン、と衝撃を受けた。 「親の心子知らず」とはまさにこのこと。親になって初めて使ったこの言葉。あー、使っちゃったー! しかし考えてみれば、試合に出る本人が一番ナーバスになってるはずだ。 そんな本人に向かってあらためて「だよね?だよね?」と母から責め立てられてはたまったものではないだろう。 母親でさえこうなのだ、「俺の分身」にブンブン期待を膨らませた父親までダブルでプレッシャーをかけてしまっては、息子も野球に集中するどころではなかろうて。 誰よりも選手「本人」が一番強い希望と覚悟をもって、心と体の準備を整えようとしている。…はず。いや整えていて欲しい。整えてるよね?おい息子。 何度経験しても公式戦の前の緊張感や不安、願い、思いがグルグル巡って落ち着かないあの感覚、親でさえ今も慣れることはない。 体調が少しでも悪くて後ろ向きにしか考えられない状態では、このモヤモヤソワソワした感覚にいつのまにか「自分自身」が踏み潰されてしまいそうだ。
◆超特急で聞き流されている そんなときハッ!?と我に返って、自分に言い聞かせる。 「私が野球をやるわけじゃない。 落ち着け落ち着け、わたし」 そう。 野球をやるのは私ではないのに、 心配したってしょうがない。これから打席に入って集中しようとしている息子に、おぶさって耳元でわーわーうるさく言っているようなものなのだ。 理詰めでいろいろ言葉をかけてもたぶん二言目以降、半分以上は右から左へ超特急で聞き流されているらしい。 そうなのだ。 一言、二言以上の言葉は、パタッとフタを閉じるように息子の耳に入っていかないということに、最近ワタシは気づいてしまった! 自分で言うのもなんだが、遅い。かなぁり気づくの遅かった。なのに延々といろんな言葉を並べて、親の思いをわからせようと必死に息子におぶさって浴びせ続けていたとは。 …聞いてないとも知らずに。 では、せめて私が息子の大事な試合の前にしてあげられることは何だろう。
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