海外メディアも羽生結弦“まさか”のSP8位発進に衝撃…「アイス・プリンスがつまずいた」「金メダル困難も表彰台なら」
ユーロスポーツは別記事で「冬季五輪2022―『あそこ(8位)からの挽回はない』―羽生が穴にはまり3連覇に致命的な打撃」との見出しを取り、羽生にだけ焦点を絞った特集記事を掲載している。 記事は「『アイス・プリンス』として知られ、2度の五輪王者である羽生はソチ、平昌大会で金メダルを手にした後、北京での3連覇を予想されてきた。しかし、羽生は冒頭の技(4回転サルコー)で失敗し、(過去10度も五輪を解説してきた)ユーロスポーツのフィギュアスケート解説者のサイモン・リード氏は、すぐに事の重大さに気づき『ノー!』と叫んだ」と紹介した。 「羽生は、残りを期待された優雅な滑りで終えた。だが、彼が氷上から去る時に何度も『はまった』とつぶやくところが伝えられ、彼の(スケート靴の)ブレードが氷上の穴に落ち込み、そのために4回転サルコーを成功させることができなかった事実が示されていた」と、ミスの原因がリンク上の穴にあったことを詳しく説明した。 そして、名物解説者、リード氏の以下の今後の展開予想コメントを紹介した。 「最初のジャンプで起きたこと(4回転サルコーが1回転になったミス)から盛り返していない。彼は氷上で暗い顔をしていた。なんということだ。もう彼は五輪タイトルを手にすることができないだろう、これは確実だ。プレッシャーがあったのだろうか。彼は決してプレッシャーにさいなまれることはなかったが、あれは大きなミスだった」 さらにリード氏は、「彼はいつでも普段は素晴らしい。そしてそれこそが彼を2度の五輪王者にさせてきた。彼があのミスの後にしっかりと演技を披露したのは間違いないが、金メダルを手にするには遅過ぎただろう。ただ彼は驚くほど優れているので、表彰台に乗ることはできるかもしれない」と語り、チェンを逆転しての金メダルは絶望的だが、SP2位の鍵山優真(18、オリエンタルバイオ・星槎)、同3位の宇野昌磨(24、トヨタ自動車)を追い抜いて、銀、あるいは、銅メダルを獲得する可能性があることを明かした。 メダル圏内となる宇野とは10.75点差。宇野は、フリーでは5本の4回転ジャンプをプログラムに組み込んでいるため、本人が「完璧にやるのは難しいかもしれない」と語るほど転倒などのミスを犯すリスクもある。羽生が4回転アクセルを成功させ、宇野、鍵山の上位陣が崩れれば、表彰台に上がる可能性はあるのかもしれない。