冗談めかした「給料ドロボー」はアウト?…自覚なきハラスメント、線引きは 社長「教えるのがパワハラなの?」【#みんなのギモン】
■パワハラの認識は「ゼロです!」
こうした告発を受け、社長への取材を再三依頼しましたが、「当該事実が確認できない」との理由でいずれも取材を拒否されました。そのため、事実を確認するため社長の元へ向かいました。 ――社長の言動についていろいろ…。 社長 「全く事実無根だし、弁護士を通じて返事してあるはずです」 ――ご本人にきちんとお話を伺いたくて再三お願いしていまして…。 社長 「事実じゃないことは話しようがない」 ――社長ご自身はパワハラの認識はありますか? 社長 「ゼロです! あり得ません」 「パワハラはない」と主張する社長。実際の音声を聞いてもらうと、「これね、法的に違法な取引を社員がした場合には、経営者として怒って当たり前じゃないですか?」と答えました。 社長は、違法行為があった社員を叱責しただけだと主張。ただ怒鳴られていた社員は取材に対し、違法行為ではなく事務的なミスだったと話しています。
■社長「うそを言っちゃだめだよ君!」
――複数の方が、社長に怒鳴られている証拠がありまして。全員が不正しているんですか?単純に営業成績が芳しくなくて、むちゃくちゃ怒られている人も…。 社長 「そんなことあり得ません! 社員に聞いてください。あり得ません! 私はね、不正は怒るけど営業社員には教えています。やり方を。教えるのがパワハラなの? おとなしく教えてますよ」 ――やり方です。 社長 「やり方おとなしいよ。聞いてごらん! 今から行って聞いてごらん!どんな教え方をしているか。うそを言っちゃだめだよ君!」 「パワハラはないってことでよろしいですか?」と確かめると、社長は「ないです!」と話しました。社内での様子の取材を依頼すると、「忙しい」と断られました。
■社員の思い「会社が変わってほしい」
社員は取材に「誰かがここで声を上げてこういう行動に出ないと、おそらくいつになってもこの体制は変わらないでしょうし、この会社のために何とか頑張ろうと思えるような会社に、少しでもなればいいのかなと思っています」と語りました。 報道されることで会社が変わってほしい、という思いがあったといいます。