冗談めかした「給料ドロボー」はアウト?…自覚なきハラスメント、線引きは 社長「教えるのがパワハラなの?」【#みんなのギモン】
「どこまでバカなんや!」。社員を罵倒したとみられる社長は、直撃取材に「教えるのがパワハラなの?」と応えました。自覚がない人たちによるハラスメントについて、視聴者の声や事例も交えて考えます。病院などでは「ペイハラ」も横行しています。 【動画を見る】社長を直撃…なぜ止まらない?自覚がない人たちによるハラスメント そこで今回の#みんなのギモンでは特別版として、「ハラスメント 自覚がない?」をテーマに解説します。
■パワハラ、働く3人に1人が経験
小野高弘・日本テレビ解説委員 「厚生労働省の2020年の調査によると、働く人の3人に1人が過去3年でパワハラを受けた経験があるといいます。こうしたパワハラ問題を報じたところ、大きな反響がありました。改めて考えます」
■東証「グロース市場」に上場の「敏腕経営者」
「どこまで無責任でどこまでバカなんや一体! もう本当にオツム弱いのかお前。何で間違いが起きたか分からんのかお前は!」 これは、都内のある企業で社長を務める人の言葉です。社員は「パワハラ…パワハラでしょうかね」と言いますが、社長は取材に「教えるのがパワハラなの? おとなしく教えてますよ」。自身の言動はパワハラではないと繰り返しました。 インターネットを活用したビジネスを立ち上げた社長。成長が期待される企業が集まる東証「グロース市場」への上場を果たし、敏腕経営者としてメディアにも取り上げられていました。この社長によるパワハラが日常的に行われているとの告発を受け、取材をスタート。
■社長「本当にオツム弱いのかお前」
事務的なミスをしたという社員Aさんをどう喝する音声がありました。「何のために会社から高い給料取るんやお前!」「利益集団じゃここは! ボランティアちゃうんじゃ!」。日常的に発せられる怒鳴り声に耐えかねた社員の1人が録音していました。 別の社員Bさんが資料を作成した際とされる音声には「くその役にも立たないものつくったのと違うのか!」「もう本当にオツム弱いのかお前」「もう本当にね、お前と話しているとバカと話してるみたい」とありました。机をたたきながら、激しく罵倒します。