Dom Ruinart 2007 Blanc de Blancs Magnum（Ruinart）

世界最高のシャンパンおよびスパークリングワインを選ぶ「Champagne & Sparkling Wine World Championships（シャンパン＆スパークリングワイン世界選手権）」が今年も英国で開催された。2024年に11回目を迎えたこの大会は、「世界最大かつ最も厳しいスパークリングワインの品評会」と謳っており、この分野で最も権威ある専門家を招き、数日間にわたる厳密なブラインドテイスティング（ラベルや産地、銘柄などの情報を隠して試飲し、先入観なく評価すること）を行う。 これらの専門家たちによってスパークリングワインの「最高世界チャンピオン」、すなわち、すべての「泡」を支配する至高の1本が決定する。2024年度にその栄誉に輝いたのは、ドン・ルイナール（Dom Ruinart） ブラン・ド・ブラン（Blanc de Blancs）2007年のマグナムボトルだった。フランス・ランスを拠点に295年の歴史を持つシャンパーニュメゾンが醸造したこの特に辛口のシャンパンは、新鮮なグレープフルーツや、アーモンドペースト、そして微かにジャスミン茶の香りがする。そのトーストとローストしたような味わいは、口の中でブリオッシュとモカが顕著に感じられ、僅かなメンソールの刺激がそれを締めくくる。 このメゾンはシャルドネ主体のシャンパン作りを通例としているが、特にその「ブラン・ド・ブラン」は通常、コート・デ・ブラン、モンターニュ・ド・ランス、セザネ、ヴァレ・ド・ラ・ヴェスルといった地区で栽培された25から30種のシャルドネをブレンドすることによって作られている。しかし、新たな最高醸造責任者にフレデリック・パナイオティスが就任してから最初に作られたこのビンテージでは、コート・デ・ブラン産のぶどうを優先した。その結果、著名なソムリエのエイミー・ラシーヌによると「純度と強度が際立ち、さわやかな酸味とミネラルが核となって長く持続する余韻が生まれるワイン」に仕上がった。 なぜ、このワインがそれほど特別なのか。その理由について、私はもっと知りたいと思った。そしてJFレストランの飲料ディレクターで共同経営者でもあるラシーヌは喜んでこの好奇心に応えてくれた。実際、マグナムボトルから注がれたこのワインを、彼女は「空前絶後のワイン」と断言する。