3連覇→5位のオリックス…中嶋聡監督が口にした「慣れ」はどこにあったのか「めちゃくちゃ悩みました」残留したコーチが率直に語った“葛藤”
低迷していたオリックスをリーグ3連覇に導いた中嶋聡監督の退任の決断は、選手だけでなくコーチ陣をも揺るがした。 【お宝画像】「これぞオリ髭!」口ヒゲをはやしたオリックス・中嶋聡捕手(27歳)の貴重な私服ショットを見る…バファローズのエモい写真も一気に振り返る 厚澤和幸投手コーチは言う。 「驚きました。ただ、責任感が強い人だというのは知っていますし、だいぶこたえていたのも感じていましたので……。いろいろなことを踏まえると、そうなのかなと」
中嶋監督の残した言葉
今季は主力選手に怪我が相次いだ。それでも投手陣はルーキーや移籍加入した選手が戦力となって奮闘し、リーグ2位の2.82という防御率で踏ん張ったが、シーズンを通して打線が振るわず、援護できなかった。ただ、中嶋監督が重く捉えたのはその点ではなかったようだ。シーズン最終戦後のミーティングで退任の意思を告げた指揮官は、こんな思いをにじませていたという。 「当たり前のことを、当たり前にできなくなったのはみんなの責任でもある。これを繰り返しちゃいけない」 その後の取材で「慣れ」という言葉を発したことも報じられた。指揮官の残した言葉を選手やスタッフは重く受け止めている。 森友哉は、「いい意味の慣れと、悪い慣れと、両方あったのかなと。勝ちにこだわってやるところは変わらず頑張ってやってきたと思うんですけど、慣れがダレに変わったみたいなところはたぶんあったのかなと思います」と神妙な表情で省みた。
「慣れ」は本当にあったのか
水本勝己ヘッドコーチは、ずっと考え続けている、と語る。 「本当に難しいところ。やっぱり『慣れ』というふうに監督が表現したことに対してはみんな反省せなあかんと思うし、どんなマイナスなことも、いいきっかけにして、今後どうしていくかを考えなあかん。ひとことでは、原因がこうだからというのはなかなか言えない。じゃあ3連覇していた時は全員(全力で)走ってたかと言ったら、そうでもないと思うし、今年の全部がダメだったということもないと思う。選手たちは上手くなろうと間違いなく努力しているし、今年はええわ、と思っているやつは誰一人いない。 僕も長く経験させてもらってきたけど、組織として3連覇というのは本当にすごいこと。でも(今年は)3連覇してきたんだからなんとかなるだろう、というのもあったかもしれない。こういう結果になったことはちゃんと受け止めて、全員で考えないと。厳しくしたらいいかといえば、そこはすごく難しい問題で、厳しいだけでもダメやし、バランスを取っていくことに対しては、答えはないけど、努力はしていこうと思う。 ただ中嶋監督の野球は、僕は間違っていなかったと、正しかったと自負している。でも今度は岸田野球という部分も出てくるだろうし、中嶋野球のいいところとミックスしながら、どうしたらチームが強くなるのか、みんなで真剣に考えていきたい」
【関連記事】
- 【前編から読む】オリックス・中嶋聡監督「電撃辞任」“その後”…選手たちは衝撃をどう受け止めたのか?「僕が引っ張っていきます」口にした中堅選手の思い
- 【お宝画像】「これぞオリ髭!」口ヒゲをはやしたオリックス・中嶋聡捕手(27歳)の貴重な私服ショットを見る…バファローズのエモい写真も一気に振り返る
- 【秘話】「オレが一番喜んでるよ」山本由伸から届いたメッセージ「100日ぶり一軍登板」オリックス・宇田川優希の長い苦闘と“小木田世代”の絆
- 【再生へ】「自分と戦わなくてよくなった」吉田輝星が明かす確かな手応え…日本ハム→オリックスの首脳陣が密かに練り上げた「覚醒計画」とは
- 【人気】「おかん、頑張るよー!」スタンドに何度も叫んだオリックス・宗佑磨…“母一人子一人”支えてくれた感謝の想いは「恥ずかしくないんで」