阪神が犯した4つのミス…このままでは来季も巨人に勝てない?
阪神が4日、甲子園球場で行われた巨人戦に1-7で完敗、連敗で巨人のマジックは「17」に減った。前日は先発ガンケルを6回まで続投させた矢野監督が、この日は、4安打2失点の力投をしていた先発の秋山を5回で降ろして藤浪に回跨ぎ登板をさせたが、これが裏目。また守備のミスがあり、サンズ、ボーアの不振にベンチは策を打たず、中盤までの接戦が最後は大差負けになった。新型コロナウイルスの“クラスター”が起きた影響でベストメンバーが組めていないが、戦力は巨人に13.5差を広げられるものではない。このゲーム差の理由をフロントが検証して“メス”を入れなければ来季も阪神は巨人に勝てないだろう。
秋山降板と藤浪の回跨ぎ起用が裏目
もう見飽きた。また守備のミスである。3回二死二塁から秋山は、松原に強いゴロで足元を抜かれた。前を守っていたセンターの近本は、チャージをかけたが、打球はグラブをかすってすり抜けた。送球を焦って捕球が疎かになったケアレスミスである。走者の吉川尚は、近本のミスを見てホームを突いたわけでなく、その肩の弱さを考慮してギャンブルを仕掛けていた。たとえ捕球していたとしてもホームはクロスプレーだったが、問題は、そのエラーで打者走者を二塁へ進めたこと。追加点には、つながらなかったが、こういうミスが、ひび割れのように響いてくるのである。 チームは、リーグワーストの失策数をまた更新し、64個目。巨人の失策数は28である。 秋山は落ちるボールを駆使して巨人打線を2失点に抑えていたが、ベンチは5回で降板させた。結局、打順は回ってこなかったが、秋山の打席で代打の高山をスタンバイさせていた。前日は似たようなシチュエーションでガンケルを続投させ6回も行かせて失敗したが、この日は逆。しかし、これが裏目に出る。 1-2の1点ビハインドで2番手としてマウンドに送り込んだ藤浪は、6回一死から坂本、岡本に連打を浴びた。まだ肩が温まっていなかったかのように、先の中日戦で5度、160キロをマークした球威が影を潜めてしまっていた。だが、丸をフォークで三振、ウィーラーには初球に159キロのストレートを投じ、途中、盗塁で走られ、二、三塁となったが、三塁に走者がいても恐れず、またフォークで連続三振。藤浪は「ウッシャー!」と雄叫びをあげ、ガッツポーズでベンチへと戻った。