「生理周期」に合わせて運動するメリット【専門家が解説】
「サイクルマッピング」の実践法
変わり続けるホルモンバランスに合わせてワークアウトの内容を変え続けるサイクルマッピング。その有効性を裏付けるエビデンスはまだ少ない。でも、生理周期前半の卵胞期でエストロゲンが優位となったときと、生理周期後半の黄体期でプロゲステロンが優位となったときとでは、体のケア方法が異なることを覚えておこう。
卵胞期
運動:筋力トレーニングをする 「初期研究の結果、エストロゲンは組織の成長と修復に適した環境を作り出すことが分かっているので、このホルモンのレベルが高いときは筋力トレーニングをするといいかもしれません」とロス博士。 「体の回復能力が高いときに筋肉づくりをしておけば、生理周期後半のトレーニング量も減らせます」。卵胞期にレッグプレスをすると、黄体期にしたときよりも筋力が向上し、筋肉が大きくなるという研究結果も存在する。 さあ、いまのうちに頑張って、しっかり結果を出しつつも辛い症状が出やすい生理周期後半をのんびり過ごそう。 食事:糖質を摂取する 卵胞期は血糖値が安定しやすいので、シュガークラッシュと、それに伴う活力の急低下が起こりにくい。ロス博士によると、糖質の受け入れ態勢が整っているときは高強度のトレーニングをするといい。フィジカル的にもメンタル的にも調子のいい生理周期前半で、ハードなトレーニングを済ませておこう。
黄体期
運動:低強度または持久力系の運動をする ほとんどの場合、ネガティブな症状が現れるのはプロゲステロンの量が増える排卵後。「プロゲステロンの増加によって血糖値が安定しづらくなる黄体期では、脂質を多めに摂りましょう」とロス博士。「また、脂質は持久系の運動や低強度の運動に最適な燃料源です。この時期は、のんびり長めのワークアウトをしてください」。長距離のランニング、ピラティスやヨガはおすすめ。 食事:食べる量を増やす 「ホルモンのレベルを高い状態から低い状態に変える過程では、多くのエネルギーが使われます」とブルインヴェルス博士。心理学専門誌『Psychological Reports』掲載の論文によると、黄体期では睡眠中に消費されるカロリー量が7%増加する。フィットネスの目標を達成するためにも、このステージではカロリーの摂取量を増やすことで体のニーズを満たしてあげよう。 この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。