三浦”カズ”の新天地にJFL鈴鹿が決定的となった理由とは…「自分の中で(移籍先は)絞れている」と注目発言
メディカル体制を含めて、サッカーを取り巻く環境を充実させている横浜FCには心の底から感謝している。同時に一人のサッカー選手として、横浜FCと単年契約を更新し続けてきたなかで“甘え”が生じていたのではないかと自問自答した。 結論として、ここ数年の自分自身を「力不足だった」と位置づけた。さらに現役を続けていく上で、力不足という現実を前にしてカテゴリーを下げる決断も辞さない。37年目を迎えるプロ人生へ、カズが貫かんとする覚悟と決意が伝わってくる。 カズの獲得には、JクラブではJ2のFC琉球、J3のY.S.C.C.横浜が名乗りをあげている。アマチュアリーグの最高峰として、サッカー界のピラミッドではJ3の下に位置するJFLの所属チームでは鈴鹿、大阪、高知からオファーが届いた。 さらにJFLの下に位置する地域リーグからは、関西サッカーリーグ1部の京都と、25日の入れ替え戦で勝利し、来シーズンの関東サッカーリーグ1部昇格を決めた南葛SCが参戦。ここにアルビレックス新潟シンガポールも加わった。 一方でJ2時代のカズの軌跡を振り返れば、2019シーズンは出場3試合、プレー時間109分にとどまった。2018シーズンは9試合・59分。ゴールに至っては2017年3月のザスパクサツ群馬戦を最後に、実に4年9ヵ月もあげていない。 一連の数字を客観視した上でカズの覚悟や決意、さらには出場機会に次いで重視しているチームとしての明確なビジョンを照らし合わせれば、エキシビションマッチ後に「自分のなかでは絞れている」と明言したチームが浮かび上がってくる。 実兄の泰年氏が今年7月から監督兼GMを務める鈴鹿は、最も早くカズへアプローチして熱意を伝えてきた。今シーズンのJFLでは挑戦3年目にして最高位の4位に躍進。三重県で初めてのJクラブを目指し、今年2月にJリーグ百年構想クラブに認定され、9月にはJ3ライセンスを交付された。具体的な目標が目の前にある。 このオフには元執行役員が、過去に鈴鹿内で不正行為があったと自身のツイッターで立て続けに告発。弁護士や地元警察、行政も巻き込み、金銭も絡むトラブルが表面化した件については、入団交渉とは別で説明したいと鈴鹿側からカズに申し出があった。報道によれば、大きな問題には至らない形で収まる見通しが立っているという。