2点リードを追いつかれ、G大阪FW坂本一彩が考えていたことは…
◇明治安田J1リーグ第36節 G大阪4―3磐田(2024年11月9日 ヤマハ) 磐田サポーターが歓喜に沸く中、G大阪FW坂本一彩(21)は考えていた。「ここからの時間は自分に責任があるし、役割は残っている」。2点リードを追いつかれた後半46分。まさかの展開を強いられたが、一発に賭ける思いを高めていた。それが後半49分の劇的V弾につながった。 今季は得点こそ付かなくても秀逸のパフォーマンスを続けてきた。ただ、この日は少しおとなしめ。「そうなんですよね」と本人も自覚はあった。それでもダニエル・ポヤトス監督はピッチに残してくれた。「2ケタ(得点)が見えてきた中で得点を取りたい気持ちをダニ(ポヤトス監督)に見えていたのかは分からない。でも、きょうは試合最初に動くシーンが少なくて体力も残っていた」。指揮官の信頼に応えた。 「ジェバリが打つと思っていたので、こぼれ球を狙おうとしていたらパスが来た。決まって良かった」。そして「結果的に勝てたのは良かったけど、安定した戦いをしないといけないし、まだまだ改善点はある」と言葉を紡いだ。その目には期待の若手ではない、一人の主力としての自覚が宿っていた。