「焚き火検定」に挑戦しました。火起こしの基礎を学び趣味を深める
火付け作業
フェザースティック、バトニングで用意した細い薪、中くらいの薪、太い薪を使い、ファイヤースターターで着火します。麻紐(ひも)は、ほぐすことで燃えやすくなることは有名ですが、松ぼっくりの置き方にも工夫が必要であることを知りました。知らないことが多く、みな真剣にメモを取る姿が印象的でした。 キャンプを始めて約10年。なんと、初めてファイヤースターターを使い、着火剤なしで火をつけることに成功! 麻についた火はすぐに弱くなるので、間髪を入れずに枝を投入。枝に火がついたら細い薪を入れ、薪に火がついたらもう少し太い薪を入れる……。こうして火が安定するまでじっくり育てるのがポイントであり、楽しい時間です。 太い薪を入れていくと、どんどん火は大きくなりますが、炎の高さは40cm以下を守ること。それ以上はコントロールできなくなってしまうそうです。恐ろしい……。 ちなみに、薪は最後まで燃やし尽くすのが理想だそうです。もし燃やし尽くせないときはキャンプ場のルールに従って処理するか、燃えるゴミに出しましょう。土にかえらない炭は、100年経っても炭のまま。自然の中で遊ばせてもらう分、この環境を守るためにもしっかりマナーを知り徹底することが大切です。
竹で作る火吹き棒
午後は、火吹き棒づくりにも挑戦しました。五右衛門風呂の湯沸かしよろしく、竹でつくる昔ながらの火吹き棒です。もちろんカットするだけではなく、他の道具も使って工程を踏んでいきます。これが、力みすぎると竹が割れてしまったりとなかなか難しい……! 最後に、講習の内容を確認する筆記テストを行い、無事に終了。参加賞として猪野さんから火の用心シールもいただきました! 焚き火検定に参加したことで、改めて火の楽しさと恐ろしさ、そしてその回避方法、マナーまでを学ぶことができました。 趣味だからこそ、しっかり基礎を鍛える。知識が増えることで趣味が深まり、新たな楽しみができたように感じます。 焚き火検定は、年2回、夏と秋に行われます。次回は2024年11月16日。場所は川井キャンプ場(東京都奥多摩町)です。定員になり次第、受付終了とのことなので、気になる方は日本焚き火協会サイトを、ぜひ早めにチェックすることをおすすめします。 【取材協力】日本焚き火協会 ■著者プロフィール 山城さくら 1988年静岡県生まれ。BRIGHTLOGG,INC.に所属し、さまざまなブランドデザインのディレクションに関わる。個人ではキャンプ好きが講じ様々なメディアでコラムを執筆。また、タフティングという技法を用いたラグ製作を行っており、オーダー製作や企業とのタイアップ製作を行っている。週末はたいてい山にいる。
朝日新聞社