「切り抜き動画」に対抗できないと、この先は生き残れない――23歳差の佐久間宣行とコムドット・やまとが語る「葛藤」
「調子乗っただけのやつじゃないな」という姿を見せないと
やまと率いるコムドットは、約2年半でYouTubeチャンネルの登録者100万人を達成、その4カ月後には200万人を超えた。順風満帆かと思われたが、2021年夏のある報道で風向きが変わる。コロナ禍での大規模なYouTuber同士の飲み会が発覚し、参加者の一人だったやまとも強烈なバッシングを受けた。 やまと:当時、登録者増加の勢いが一番あったこともあり、ニュースのトップに「コムドット参加」と、まるで主催者だったかのように報道されたんです。 佐久間:もう自分たちにとって予想外も予想外の出来事だった? やまと:はい。そこで猛バッシングを受け、やっとどういう立ち位置にいるのかを改めて知りました。こうしたことを起こすと、コムドットを応援するファンの人が周りから「コムドットなんか応援しているの?」と幻滅され、立場をなくしてしまう。自分のやったこと以上に、ファンの人たちを悲しませてしまったことに猛省しました。
佐久間:自分たちの影響力と、その器とのバランスが取れないまま向かっていたら、どこかでデカい事故は起きていただろうからね。起こるべくして起きたことかも。 やまと:ベストタイミング……と言うと怒られるでしょうが、この経験を糧に、より密接なファンとの関係づくりを真剣に考えられるようになりました。 佐久間:いまだに世の中には、言い方は悪いけれど、「調子に乗った炎上系YouTuber」と、思っている人はいるでしょうね。 やまと:実際、まだそう思われています(笑)。YouTubeでどれだけ面白いことをやっても、世間に届くニュースにならなければ一生「コムドット=炎上した人たち」のままで止まってしまう。「調子乗っただけのやつじゃないな」という姿を見せて覆していかなければいけないのが、今一番の課題ですね。 佐久間:今置かれている状況をものすごく冷静に分析しているんですね。「関係ねえよ!」という気持ちもあるのでは、と邪推していました……本当にごめんなさい(苦笑)。 やまと:いえいえ。悩みとしてリアルすぎるので、この話は初めて言ったかもしれません(苦笑)。