能登半島地震の高齢福祉施設利用者「まだまだ受け入れられる」 愛知・大村知事が会見
愛知県の大村秀章知事は15日、県庁で記者会見に臨んだ。能登半島地震で被災した高齢者について、愛知県内の医療機関や高齢福祉施設などで14日までに延べ42人を受け入れたと発表。さらに県内の各施設に確認したところ、318施設で1036人分の受け入れが可能だとして「まだまだ受け入れられる。石川県から要請があればすみやかに受け入れたい」と述べた。 【動画】愛知県・大村知事が定例会見(2024年1月15日)
定員いっぱいでも少人数の受け入れで「全体の数積み上がる」
42人は石川県内で介護や医療を受けてきた高齢者で、90代が18人、80代が16人、100歳を超えた高齢の人もいるという。 大村知事は「愛知県も(施設の収容人数が)余っているわけではないが、こういう緊急時なので定員いっぱいでも1人、2人、3人を受け入れれば、全体の数が多いので積み上がっていく」とし、今後も県内の施設に協力を求めていく意向を示した。 一方、被災地には緊急消防援助隊愛知県隊を5次隊まで延べ1525人派遣。医療チームのDMATは4次隊まで延べ49隊を派遣し、現在は6次隊の派遣を調整中。県内市町村の協力で、この日から15人の行政職員が住家の被害認定調査の支援も始めたという。
2機目のドクターヘリを藤田医科大病院に導入
愛知県として2機目のドクターヘリを導入すると発表した。県のドクターヘリは2002年から長久手市の愛知医科大学病院で運航されてきたが、さらに県内の救急医療体制向上のため、豊明市の藤田医科大学病院に2機目の導入を決定した。 正式運航開始は2月1日だが、すでに能登半島地震の被災地支援で医師や物資を搬送しているという。大村知事は「県として活用できる資源は最大限に生かして被災者支援に当たる。さらに、多くの重症患者の発生が想定される南海トラフ地震などの大規模災害時における患者搬送体制も確立していく」と述べた。 (関口威人/nameken)