物価高が直撃する生活困窮者を支援 「名古屋越冬活動」始まる
物価高が直撃する生活困窮者を支援 「名古屋越冬活動」始まる
名古屋地区の生活困窮者支援団体による「名古屋越冬活動」が28日、名古屋市中区の公園を拠点に始まった。生活や仕事に困っている人たちに炊き出しや健康相談の場を設け、年末年始を無事に過ごせるよう支援する。
120人分の豚汁などの炊き出しに列
49回目の今年は、日頃から支援活動に当たる18団体が実行委員会を作って企画。会場は名古屋城や官庁街に近い外堀通りに面した大津橋小園で、各団体によるテントブースとともに焚き火や炊き出しの場も設けられた。 今年の炊き出しは温かい豚汁とご飯120人分。参加者は列を作って順番に受け取り、おいしそうにほおばっていた。50代の男性は「いい条件の仕事を見つけるのが難しい。生活保護を受けるまではいかないが、物価高は厳しいのでこういう場があるのはありがたい」と話していた。 生活健康相談はNPO法人「ささしまサポートセンター」の医師らが対応。診察や血圧測定などを無料で行い、生活や健康を維持するために必要な手続きなどについて相談にのる。 その他、弁護士による無料法律相談や散髪、衣類の配布などもあり、会場での募金や物資(毛布や男性用冬物衣類・防寒具、使い切りカイロ、賞味期限内の食料品など)の寄付も受け付けている(受付期間は1月2日午前まで)。
年明けまで生活健康相談や法律相談も
実行委員会代表の東岡牧さんは「最近は路上生活者だけでなく、物価高や生活保護費の引き下げで生きるのが厳しいアパート暮らしの人も並ぶようになった。若い方や女性にも声を掛けて生活相談に応じ、行政にもつなげる場となっている。一人ぼっちでいる方ならここに来て、温まって帰って」と呼び掛けた。 活動は1月4日朝まで。炊き出しは1月3日までの毎日、午後7時から配食。生活健康相談は元日を除く3日まで。法律相談は29、30日の午前10時から午後2時ごろまで。日中活動できるボランティアも募集している。 期間中は電話(070-1677-0666)で問い合わせなどを受け付ける。 (文・関口威人、動画撮影・中村幸徳/nameken)